2007年 8月 5日 (日) 

       

■ 温泉のアブを一網打尽 雫石町の経営者が装置を考案

     
  試験的にアブの捕獲装置を稼働させている多田孝吉さん  
 
試験的にアブの捕獲装置を稼働させている多田孝吉さん
 
  露天風呂を持つ温泉施設にとってこの時期の悩みの種がアブ。雫石町長山字網張の四季の里では、アブを捕獲し人的被害を少なくしようと今年初めて試験的にアブの捕獲装置を稼働させている。装置はアブの二酸化炭素や黒い色、熱を好むという習性をうまく利用したもの。屋外に蚊帳をつるし下に少しすき間を空けて置く。中には黒いカラーボックスとボンベから引いた二酸化炭素を噴出させる。アブは下のすき間から入り込むと狭い蚊帳の中でパニックを起こし、上部に集まってくる。

 装置を作ったのは同温泉を経営する多田孝吉さん(57)。数年前まで県職員をしていた多田さんは遠野地方振興局時代に牧場でアブトラップと呼ばれる装置を使用していたことを思い出し、何とか応用できないかと東北農業研究センターに勤める友人に相談。アドバイスを受けて装置を完成させた。

  同温泉では装置を稼働させた初日に2時間ほどで50匹のアブを捕獲。2日目以降も100匹から多い日では300匹ほども捕れる日があった。装置に入るアブは主に4種類。最も多いのが体長1センチから1・5センチのニホンシロフアブで、体長3センチ近いウシアブやアカウシアブも入る。

  これまで蚊帳を露天風呂にかけるなどして対応していた施設はあったというが、「アブを捕獲する装置を設置したのは初めてなのでは」と多田さんは話す。同温泉でもこれまではハエたたきなどで駆除していたが、らちが明かなかった。

  今年は装置の効果もあってか、これまで宿泊客と一緒に入ってきていたアブが玄関を開け放した状態でもほとんど入ってこない。装置は最もアブの多い8月中旬まで試験的に稼働させるつもり。

  「露天風呂でアブに刺されたりしたら、それこそお客さんが来なくなってしまう。お金を出し合ってでもやればアブの数は少なくなるはず」と話す多田さん。将来的には町内の温泉施設に普及させたいと考えている。

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