■ 〈目に飛び込んできた中国〜日中友好の翼訪中団同行記〉3 泉山圭記者 観光のまち
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両江四湖ナイトクルーズから見える風景 |
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亜熱帯性気候の桂林は、年間降雨量が1900ミリと渇水に悩まされる地域が多い中国では珍しく、川や湖などの水資源に恵まれている。年間最高気温は40度を超すが比較的一年を通して過ごしやすい。空港から市街地に向かう道路沿いにはお酒やお茶が特産品になっている桂花樹(キンモクセイ)の並木が続き、10月中旬には街中が甘い香りに包まれる。
豊富な水資源と山水画を思わせるような素晴らしい景観を誇る桂林は毎年多くの観光客が訪れる一大観光地。風景が見えなくなるのを防ぐため市内には10階以上の高層の建物が建てられないほか、観光資源を守るため工場もなく、環境汚染が少ない。
現在、温暖な気候と景観を気に入って別荘を建てる人も増え、以前は田畑だった郊外も急速に開発が進み、地価の高騰も続いている。実際に別荘として利用する人のほか、国内や海外から投資目的に購入する人も多い。
桂林の観光の大きな目玉となっているのが両江四湖をめぐるナイトクルーズと両岸にそびえる山並みを眺めながらの漓江下り。ナイトクルーズは明時代の3カ所のお堀、杉湖(さんこ)、榕湖(ようこ)、桂湖(けいこ)と観光のために新たに造った人造湖、木龍湖(もくりゅうこ)を船でめぐりながらライトアップされた街並みを楽しむ。
桂林で23年のガイド歴を誇る常英麗さん(42)は「このナイトクルーズは、政府が頼んで造りあげた観光地」と話す。湖は船が安全に通れるように中国全土から建築士を呼んで7、8年がかりで深くし、湖の畔の塔や架かる橋も新たに造られたという。周辺のホテルや店舗などへのライトアップも依頼し、地域を挙げて観光客を呼び込んでいる。消費電力を賄うために水力発電所も造った。
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山水画のような風景が広がる漓江 |
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対照的に漓江下りは、豊かな自然美を楽しむことができる。60キロを4時間かけてゆったりと下る途中には、さまざまな奇岩や漁村の風景が広がり、訪れた日は曇っていたためか遠くに見える山々が微妙にかすみ、まるで水墨画のような世界が広がっていた。
「桂林を訪れる観光客は数年前まで日本人が全体の5割を占めていたが、現在はヨーロッパと中国国内からの観光客が多くなっている」と話す常さん。日本人がツアーで1日か2日で回るのに対し、ヨーロッパからの観光客は桂林に長期滞在して、あまり観光客の入らない漓江の支流で、いかだに乗り自然に流れるまま下る「漂流」という船下りを楽しむなど、時間をかけて観光を楽しむ傾向があるという。
観光客が増えたおかげでガイドの仕事も大忙し。観光局が認定しているガイドの資格を持つ常さんは、桂林に2人しかいない5つ星ガイドの一人で、日本人のツアー客などを相手にする仕事が多くなったという。桂林では観光地化に伴い、農家などから観光客相手の商売へ移る人も増えている。
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