■ 〈目に飛び込んできた中国〜日中友好の翼訪中団同行記〉4 泉山圭記者 民族と風習
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春聯や門神といったお札が張られる民家の玄関先
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広い国土を有する中国は多民族国家である。最も人口の多い漢民族をはじめ各地域でさまざまな特色を持った民族が入り交じって生活している。衣装や顔つきだけでなく、結婚の観念も民族によって異なる。特にも少数民族は面白い見合いの仕方をする。
桂林に最も多い壮(ソウ)族は旧暦の3月3日にお見合いを行う風習がある。都市部ではこの風習が廃れているが農村部ではいまだにこの風習が残っている。
女性の地位が高いこの民族は、女性が男性を選びプロポーズする。女性は気に入った男性に繍球(しゅうきゅう)と呼ばれるボールを投げ、男性側が受け取れば互いに気に入った証しになる。
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店先で刺しゅうを縫う苗族の女性 |
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銀の装飾品が特徴的な苗(ミャオ)族の求愛の仕方も独特だ。ここでもやはり女性の方が積極的で男性の足を踏む、耳を触るなどの行動で好意を示す。苗族は手先が器用なことでも知られ、刺しゅうが特産品になっている。観光地の土産物屋でも苗族の女性が店先で器用に細かい刺しゅうをしていた。
ガイドの女性の話では、ほかにも男性が女性のところに通ってくる通い婚と呼ばれる風習を持つ摩梭(モースウ)族や複数の女性で合唱をして求愛する民族もあるという。
中国には政策の一つに一人っ子政策がある。人口の多い中国では基本的に子供は一人までしか生むことができない。しかし、少数民族に限って例外的に2、3人まで子供を持つことが許されている。
バスで移動中に農村部の学校の下校時間にたまたまぶつかった。学校から出てくる児童はほとんどが男子で、女子児童の姿は少ない。都市部ではそれほどでもないが、農村部では「女子は結婚して家を出ると他人になる」という考えが依然としてあり、男の子を特に欲しがる傾向が強く、家を継いでくれる男子が生まれるまで堕胎することもあるという。
中国では遅く結婚し、年をとってから子供を育てる晩婚晩育という考え方もある。一人っ子政策の都合上、結婚が遅いほど子供ができにくいという考えから、女性は23歳以上、男性は25歳以上で結婚する晩婚が優遇される。具体的には有給休暇が早婚者よりも長くもらえるなど日本では考えられない違いがある。
さまざまな風習も存在する。桂林郊外の農村に立ち寄った際には玄関先に赤いお札がたくさん張られていた。中国では旧正月にお祝いをする習慣があり、その際に豊作や平安、長生きなどの願いを込め春聯(しゅんれん)と呼ばれるお札を張る。これは民族に関係なく、都会のマンションなどでも見られるという。
春聯のほかに、門神という唐の時代の2人の将軍の姿を描いたお札も張ることがある。戦争でたくさんの人を殺した唐時代の皇帝が、殺された人の霊が夜な夜なベッドのそばに現れる気がして眠れず、2人の将軍をドアの外に立たせてやっと安心して眠れたことから邪気を取り払う効果があるとされる。
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