2007年 8月 10日 (金) 

       

■  早稲田大学生が授業で自転車合宿 紫波町の競技場を利用

 紫波町桜町の紫波自転車競技場で2日から7日まで、早稲田大学のオープン科目「自転車」の合宿が行われ、同大学生23人が自転車競技の奥深さを学んだ。紫波自転車競技場は昭和44年(1969年)の岩手国体に向け建設。同競技場からは多くの有名選手を輩出してきた歴史ある建造物。同大学でも20年前から同町の好意もありこの地で合宿を続けている。

     
  5日目で中距離の1000メートルに挑戦する学生たち  
 
5日目で中距離の1000メートルに挑戦する学生たち
 
  指導するのは同大学オープン教育センター講師の藤原英興さん。藤原さんは同大学のOBにして、1992年オリンピックのバルセロナ大会まで全日本の監督などを務めた。

  5泊の合宿に参加した学生は競技自転車にすら触ったことがないが、3日もすると次第に慣れ、競技場内では転ぶ姿は見られなくなる。4日目には競技場から小岩井農場までの往復82キロの道程を走破した。藤原さんは「隊列を組んで走るロードは先頭が転ぶと後が続けて転ぶ。先頭は後方の命を預かる重責を担う」と厳しく指導した。

  5日目は1000メートルの記録を計った。午後から集まった学生は照りつける太陽にもさほど驚かないほどたくましくなっている。すり鉢状の競技場には風が通り抜けず、自らが走らなければ風は起きない。体感温度は35度を超す。

  一人ずつタイムを計る。ペダルの回転に合わせて仲間が「せ、せ、せ、せ」と叫び励ます。1週333メートルを3周。無酸素運動と有酸素運動の境目の距離。最後の200メートルはみんなが苦もんの表情を見せた。自転車を降りると大粒の汗を吹き出しながら千鳥足でタイムを確認するため藤原先生のもとに歩いていく。

  新しい経験がしてみたいと思い受講した林真大さん(19)は「足が棒のようだ」と一言。「日常で使っている自転車とはかけ離れたものだった。競技自転車の奥深さを知った」「競技自転車の厳しさ、怖さを体験した。他人の命も預かっているという責任感がすごかった」と話した。

  藤原さんは「タイムではない。自分だけでは走れないというきずなを感じてほしい。みんな初めて出会ったメンバー。オリンピックの厳しい競技を通し本当のコミュニケーションが試される」と学生たちの成長を見守る。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします