任期満了に伴う盛岡市長選は19日告示、26日投票が行われる。出馬を表明しているのは現職の谷藤裕明氏(57)と新人の会社役員、芦名鉄雄氏(62)のいずれも無所属の2人。告示まで1週間を切って政党の候補擁立の動きも時間切れとなり、2人による選挙戦がほぼ確実となった。
谷藤氏は前回4年前、県議3期を経て戦後最多の4人の候補者による市長選に初挑戦して初当選。市政刷新を訴え、38年間続いた官庁出身者から民間出身市長に就任した。
1期目は内部の組織改革を進めながら、外部から助役(現在は副市長)を起用するなど財政健全化に向けて行財政構造改革を手がけた。旧玉山村と06年1月に合併を実現させ、08年4月の中核市移行へ着々と準備を進めている。岩手競馬の再建や市中央卸売市場、市立病院の累積債務問題など就任前からの課題にも直面したが、再生や債務解消の道筋づくりにも取り組んだ。
今年1月に後援会連合会(村井軍一会長)から本人が要請される形で再選に向けた出馬を表明。その後、マニフェストの発表は「然るべき時期に」と述べるにとどめてきた。政党による候補擁立の動向をうかがいながら、後援会組織の地固めと市全域への浸透で布石を打ってきた。
今回は政党に推薦は一切要請せず、後援会主軸に運動を展開。前職の地盤や合併した玉山区などに地区後援会を新設、民主勢力も多い都南地区などで再構築も図った。現在までに地区後援会は70、団体などの後援会は10。陣営は本番までに計80後援会の組織化を予定している。
7日には前回示した公約集の振り返りを基に、次の4年間の約束事として「17か条の政策」を公表。観光の入込数向上、50万都市構想に向けた周辺4町村との連携組織設置呼びかけなどを掲げる。引き続き財政再建、工業振興による雇用の確保などもうたっている。4年間の実績を強調し、次の4年間で改革の成果を開花させると訴えている。
芦名氏は今回が3度目の市長選。先月31日、市選管主催の立候補予定者の説明会に姿を見せ、報道陣に出馬の意向を表明した。マニフェストとして赤字財政の再建や民間委託推進など地元企業の振興を柱に訴える。組織によらないで自ら選車を運転して街頭で辻説法する独自の戦い。
今回は現職の谷藤氏に対して、前回もぎりぎりまで独自候補擁立を模索した民主(当時は自由)、谷藤市政を批判して市議選で躍進した共産が対抗馬を立てるかが注目された。共産は6日に断念を発表、民主も正式表明はないが告示が迫る現段階で動きはなく、時間切れを迎えた。
他党も自主投票や様子眺めをし、政党が市長選の舞台に姿を現さない構図。事実上は谷藤氏への信任投票的色合いが濃い選挙戦との見方が市民にある。
市選管によると、選挙人名簿の登録者数は7月29日現在で、23万9045人(男11万1906人、女12万7139人)。 |