■ 〈盛岡市長選の課題〉動き出すか50万人都市構想 変化「感じる」周辺町村首長
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「もっとリーダーシップを」。4年前、盛岡広域圏の町村からは盛岡市と市政に対する不満や要望が噴出した。現職の谷藤裕明氏(57)の就任で周辺町村の見方と市政は変わったのか。38年ぶりの民間出身市長のもと、広域連携では旧玉山村との合併を実現させ、中核市移行を目指している。谷藤氏が掲げる50万都市構想は、周辺市町村からの信頼と信用があって実現に至るものだ。広域圏内で「外から見た盛岡」は、どう映っているのか。
■評価は及第点
「わたし自身も見習わなければならない」。滝沢村の柳村典秀村長は8日の会見でこう述べた。昨年11月の村長選に立候補したときは盛岡市の財政問題を指摘。当面は自立を選択し、将来的に住民投票で雫石町との合併を志向した。現在の心境は「財政を除けば盛岡は変わった。気持ち、雰囲気として思う」。
広域圏内の他市町村も谷藤氏の手腕、リーダーシップを一定程度、評価している。矢巾町の川村光朗町長は「内部管理や外向きのことをすごく頑張っている。職員の給与問題や組合との関係をうまくやっている。行革も進めている」と分析する。
旧西根、松尾、安代3町村が05年に合併した八幡平市。田村正彦市長も「盛岡市は大分変わってきた。観光にも力を入れているようなので当市としても、タイアップして観光交流に結びつけたい」と歓迎する。「盛岡市という大都市と密接にならなければ観光地としても生かせない」。
雫石町の中屋敷十町長は分権の流れの中、「リーダーシップを発揮して変わる必要があった点で、職員も含めて変わった気もする。具体的に何がとはいえないが、民間出身としていろいろな仕掛けをし、市が元気になってきている。盛岡が元気になれば観光の町・雫石にとっても、いいこと」と説明する。
紫波町の藤原孝町長は「前向きにいろいろな考え方を今までと違った形で出してきた」と評価する一方、盛岡市政の変化には「わたしの口から話すことはできない」と明言を避けた。
■合併には慎重
谷藤氏は市長就任後、前職に引き続き合併研究会を開催。当時の特例法期限内の合併を主張し、任意合併協議会設置を旧玉山村を含む5町村に呼びかけた。旧玉山村と矢巾町が参加して任意協は発足したが、法定協設置には矢巾町が不参加を表明した経緯がある。
こうした中、谷藤氏は50万都市構想について各市町村が自立と魅力あるまちづくりを進める中で「さらに力強い地域づくりへの思いを共有するに至ったとき、新たな合併に結びつく」と述べている。
藤原紫波町長は盛岡の広域圏での役割を「広域連携は県規模で大きく見なければならないという意味から、これからの行政は考えていかないといけない。盛岡だけということでなく大きな観点で考える必要がある」、川村矢巾町長は「県都盛岡として地域の発展を第一に頑張ってもらいたい」と述べている。
市として町村の感情に配慮する一方、谷藤氏は今回の選挙公約に雫石、紫波、矢巾、滝沢4町村との連携組織設置の呼びかけを盛り込んだ。
柳村滝沢村長は「首長同士が仲良くならないと職員同士がうまくいかない。今後も仲良くやっていこうとわたしから話したし、何かいいアイデアがあればやっていこうと谷藤氏からも言われた」と連携の必要性を話すが、連携組織の呼びかけには「中身を見た上で検討したい」と慎重だ。
中屋敷雫石町長は「50万都市への働きかけは今後あるだろう。これまでの合併は数合わせ、アメとムチがあった。本当の意味で広域の機能について話し合っていくこと、広域で連携してメリットがあるか、盛岡中心で考えるのか。雫石の住民サービスの行方が一番大事で、低下してはどうにもならない」と語る。 |
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