2007年 9月 13日 (木) 

       

■  安倍首相、辞意を表明 県内政界に戸惑いと批判

 安倍晋三首相は12日、緊急に記者会見し、「総理大臣の職を辞するべきと決意した」と述べ、辞意を表明した。辞任を決断した主な理由として海上自衛隊がインド洋で給油を続けるためのテロ特措法の延長が困難な状況となっていることを挙げ「テロとの戦いを継続していくことは国際公約。わたしが辞することによって局面を転換したほうが良いだろうと判断した」と語った。突然の辞意表明に、県民の間にも驚きと戸惑いが広がり「なぜ、この時期に」「無責任」「情けない」と批判的な反応も目立った。(2、11面に関連記事)

 安倍首相は午後2時から総理大臣官邸で記者会見した。戦後レジームからの脱却を目指し、一身を投げ打つ覚悟で改革に取り組んできたが「国民の支持、信頼の上に立ち力強く政策を押し進めていくのは困難な状況」と説明。「自らがけじめをつけることによって局面を打開しなければならないと判断した」と辞任の理由を明らかにした。

  テロ特措法の延長問題をめぐり、民主党の小沢一郎代表に党首会談を、断られたことを直接的な辞任のきっかけとし、新しいリーダーのもとで、新法の成立も視野に事態の打開を図ることが望ましいとの考えを示した。

  一方、午後3時から記者会見した民主党の小沢代表は「今日以前には一度も党首会談の申し入れは受けていないし、イエスもノーも言う機会はなかった」と反論。参院選での与党の敗北、第二次内閣の組閣、所信表明演説を経た段階での辞職表明に「40年近く、この世界にいるが、こんなことは初めて。総理の心境や思考方法がよく分からない」と批判した。給油活動の継続反対の方針に変わりがないことも強調した。

  県政界からは驚きや戸惑い、怒りの反応が相次いだ。

  自民党県連の千葉伝幹事長は「これ以上、混乱を招く前に決断、表明されたものと思う」と安倍首相の心情をおもんぱかったが、連立与党の立場の公明党県本部の小野寺好代表は「突然で、単独の辞意表明は公党間の信義の面から極めて遺憾」と不快感を示した。

  民主党県連の佐々木順一幹事長は「そもそも参院選の民意が下った時点で辞任すべきだった。民意を無視し政治不信を増幅させ、国政の停滞を招来し続けた責任は極めて重い」と指摘。

  共産党県委員会の菅原則勝委員長も「日本の政治史に汚点を残す出来事。解散、総選挙に追い込むために全力を挙げる」と批判した。社民党県連の小原宣良代表も「驚くべき愚挙。テロ特措法延長が実現しないのは野党の協力がないからというのは全くの言いがかり」と反発した。

  県民からは「疲れたのではないか」と同情する声もあったが、「参院選の大敗で辞めるべきだった」「当然の結果」と厳しい意見も目立った。宮古市で記者団の質問に答えた達増知事は「情けない。喫緊の課題が山積みの中で(政権)を放り出すということは、首相自ら日本を破壊しようとしているとしか思えない。日本をよくするために真剣に取り組んでいる人がいる中で本当に無責任な辞意表明だ」と痛烈に批判した。

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