2007年 10月 8日 (月) 

       

■  「どんど晴れ」の効果は実感 「一過性」へ懸念の声も

 本県を舞台にしたNHKの連続テレビドラマ「どんど晴れ」が9月で放映を終えた。観光面での「どんど晴れ効果」について関係者に聞いた。4月からの放映半年間に宿泊、外食、土産品の動きが活性化し、ロケが行われた盛岡さんさや遠野市では8月の入り込みが大きく膨らんだ。しかしドラマによる効果は一過性のもので、盛岡市には観光の資源がまだ足りないとの声も聞かれた。

     
  ドラマの放映をPRしてきた盛岡市内の旅館  
 
ドラマの放映をPRしてきた盛岡市内の旅館
 
  県旅館ホテル生活衛生同業組合盛岡支部の太田代洋一郎支部長(ホテル小田島)は「8月のメーンシーズンの観光全体を見ると、盛岡の主要なホテルの入り込みは上がっているし9月上旬もいい。JRの北東北のキャンペーンがドラマと相乗効果があったし、JRの商品が売れ、鉄道を使って来る方が多かった。ただ『どんど晴れ』を見て泊まりにきたという方は少ない『加賀美屋はどこ』というお話はされるが。テレビの影響は大きいので、盛岡に来るきっかけにはなったのではないか。しかしこういう効果はそんなに長く続くものではない」と話し、観光業界はカンフル的な手応えを感じている。

  菅原別館の若女将(おかみ)の小笠原真理子さんは「ホームページのアクセスは初め多かったが、テレビを見て直接来られる方はあまりいなかった。うちは座敷わらしがいる宿なので、加賀美屋のモデルはここだというお話をもらうことはあったが」と受け止めている。

  ドラマ中にめんがクローズアップされたため、わんこそば、冷めん、じゃじゃめんに観光客の行列ができた。わんこそばの東家の馬場暁彦専務は「北東北デスティネーションキャンペーンの効果もあって昨年より非常に忙しかった。多いときは全店合わせて1日1千人のお客様を記録したことが何日かあった」と話し盛岡の3大めんはPR効果があった。

  盛岡せんべい店の佐々木俊幸社長は土産品の売り上げについて、「店の場所によって違った。盛岡駅は観光客が来るし、河南地区でロケをしたのでそちらの方の売り上げは良かったが、大通は影響はなかった」と話し、ドラマのイメージに左右される面を感じた。

  ロケ地には目に見える効果が出ている。ドラマの背景となった8月の盛岡さんさは前年比8・7%増の128万3千人の入り込みを示し、初の東北ベスト3に入った。さんさ踊り実行委員会事務局の盛岡商工会議所の佐藤誠司氏は「ドラマにさんさ踊りが出てからかなり問い合わせがあり、昨年までは関東以北が主だったのが、『どんど晴れ』以降は関西や九州からも問い合わせがくるようになった」と話す。

  7月下旬から8月上旬までドラマの舞台になった遠野市では伝承園の入り込みが倍増した。同市ふるさと交流課の菊池武彦課長補佐は「8月に入って観光客が増え、お盆のときがピークだった。ほとんど県外ナンバーで県外客が7割を占めた」と話し、ドラマのイメージキャラクターの河童に観光客がひか
れたことが分かる。

  伝承園の入り込みは8月11日から17日まで5787人を記録し、前年の2732人に比べて211%の伸びを示した。

  日銀盛岡事務所の濱岡正己所長は「青森では夏祭りの経済効果を計るときアスパムやアウガなど物産を販売する施設の売り上げを見れば分かるが、盛岡の場合はそうした施設がないので、さんさ踊りで観光客が増えたと言ってもお金がどこに流れているか把握しにくい。青森は夏祭りの観光で年の3分の1から4分の1引き上げるくらいなので、そうしたところはつかみやすいが」と話す。盛岡に観光のランドマーク的なポイントがなく、観光面で取り組みに大きな余地を残していることを指摘している。

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