「見ているだけで癒やされる」。そんな素焼きのお地蔵様が市内でひそかなブームだ。作者は盛岡市大新町の斉藤剛さん(63)。定年退職後に始めたのがきっかけ。目をつむり、ほほ笑みをたたえる表情は見る側を素直な気持ちにさせる。
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「小さなお地蔵様」を作る斉藤剛さんと妻の雅子さん |
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斉藤さん作の「ちいさなお地蔵様」は全長10センチ程度。窯元から土を分けてもらい丹精込めて作る。作品は土の種類で色が異なる。けさ姿で手を合わせているもの、赤ん坊を抱いた「だっこ」、子供が寄り添う「なーに」「あのね」など17種類がある。
妻の雅子さん(61)が友人に贈って評判となった。口コミで広がり、「欲しい」と希望者が増えた。贈り物として国境も越えたとか。現在は市内外の仏具店やカフェ、酒蔵会社などで展示販売されている。価格は1体1千円から。
新婚の依頼を受け、キスをする二人などオーダーメードも引き受ける。制作は成形、乾燥、焼成の過程を経るので最低でも1カ月かかる。
斉藤さんは「お地蔵様は固いイメージがあるのでマスコット的にしようと思った。表情は最初、いたずらっ子、きかん坊みたいだった。作りながら目を離したり、口を上げ下げしたり。首の傾き加減などで現在の表情になった」と話す。
大新町の自宅には夫婦二人で造ったロックガーデン風の自慢の庭がある。そのあちこちにお地蔵様が置かれ、お客を出迎えている。展示会などに足を運ぶときは、庭にたたずむお地蔵様を撮影した額入り写真も販売。好評を博している。
雅子さんは「お地蔵様の前で突然涙を流して、ずっと泣き続けている人がいた。問わず語りを聞けば、いろいろあった方。このお地蔵様が何かを語りかけてくれるのだと思う」と秘話を明かす。斉藤さんは「マイペースで作っていきたい。みんなに喜んでもらえるのが一番」と話す。
問い合わせは斉藤さん(電話019−645−3710)まで。 |