2007年 10月 11日 (木) 

       

■  八幡平市の里山集落に水車小屋 ゆっくりとソバの粉をひく

     
  水車小屋でソバの粉挽きをする小笠原壽男さん  
 
水車小屋でソバの粉挽きをする小笠原壽男さん
 
  八幡平市安代地区の集落、目名市(めないち)にある水車小屋が稼働している。中では水車の回転を動力として石臼(うす)が回り、ゆっくりとした動きで新ソバを挽(ひ)いている。小屋の周囲はよく手入れが行き届いた里山。近くの道路は日中でも通過する車が少なく、聞こえるのは水車の回転と石臼の回る音だけ。昔の農村にいるような気分になる。

 目名市は水車小屋のある集落だった。二十数年前に不動の滝前に移築した小屋が老朽化したことから譲り受け、3年前に再び目名市集落に移築した。

     
  わずかな沢水で回転する水車小屋  
 
わずかな沢水で回転する水車小屋
 
  移築の際、県の地域活性化事業調整費を使って補修したが、屋根は取り壊し予定の茅葺(かやぶ)き民家から譲り受け、老朽が著しい水車の軸や杵(きね)、壁などは山の間伐材を使って交換した。天井を燻(いぶ)すため囲炉裏(いろり)も設置した。近くの小規模な沢から水を引き、水車が回るようにした。手作りの復元だった。

  入り口には「人と食と自然の交流館」の看板が掲げられている。付近にツチマンサクが咲き、かつて「渡りのは」と呼ばれていた木橋があった。地域の老人クラブは「土満咲 渡りのは水車」と書いて看板を設置した。交流と同時にグリーンツーリズムの拠点として活用している。

  水車復元の2、3年前から9ヘクタールの農地を借り、上平農園としてソバ栽培をしている。収穫したソバの大半は製麺(めん)業者に販売するが一部は集落で販売する。これを水車小屋で粉にしている。

  水車小屋でソバ挽きをしているのは八幡平市議会議員の小笠原壽男さん。「水車ですから動力は水だけ。ゆっくりと挽くので1日10キロが限度。熱は全く伝わらないので風味を損なわない。水車小屋のゆったりとした空間、これこそスローライフ」と話す。

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