2007年 11月 1日 (木) 

       

■  〈北Gのライブトーク〉10 北島貞紀 僕の練習日課その2

 基本練習のポイントは、指のトレーニングである。特に薬指、そして以外に親指のコントロールが難しい。ただ、指のトレーニングではあるが、命令するのは頭(脳)である。だから、前日の酒が残っていると頭が回らない。結果、思うようにいかないのだが、そういう時は、とにかくゆっくりと弾く。

  もうひとつのポイントは、運指の練習だ。運指というのは、連なったフレーズをどの指を使って弾くかということだが、テンポが速くなると、これをきちんとやっておかないと一瞬の迷いが生じ、ミストーンにつながる。

  この基本練習を、クラッシックの小品でやっている話を前回書いた。バッハ、モーツァルト、ショパン、ベートーベン等の大先生の作品だが、それぞれに特徴がある。バッハは、チェンバロでの曲作りだからペダルを使わない。単音で連続してゆく。ショパンは「こいつは、ピアノ弾きだ」という曲作り、ベートーベンはメロディー自体はとてもシンプルで、それを積み重ねてゆく。

  さて、モーツァルトだが、この人の作品は別格だ。他の人の曲作りは理解できるが、何か特別変異のような、言い換えれば神が宿ったような曲想なのだ。しかもそれを軽々とやってのけている感じがする。

  彼の特徴は心地よい疾走感と明快さにあるが、ピアニストとしての力量も相当なものだろう。現代によみがえったら、クラッシックよりポップスの世界で大成功しそうだね。

  そんなことを考えながら、1時間余りの基本練習を終える。

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