2007年 11月 6日 (火)
■ 日本新薬、工場閉鎖へ 県営体育館隣接1万5000平方メートルどうなる
日本新薬盛岡工場南にある倉庫として使われている旧覆馬場。左側に市所有の覆馬場、県営体育館に囲まれている
製薬会社中堅の日本新薬(本社・京都市、前川重信社長、東証1部・大証1部上場)は、盛岡市青山2丁目の同社盛岡工場を08年6月までに閉鎖する。連結子会社のタジマ食品工業(兵庫県)に食品部門を集約。従業員37人のうち正社員22人はタジマに出向させ、嘱託やパートらは契約更新をしない考え。旧覆(おおい)馬場もある約1万5千平方メートルの所有地は、売却か活用かを含め現在検討中という。
同社は医薬品事業と機能食品などの食品事業を展開。ヒトゲノム遺伝子解析研究や海外進出も果たしている。盛岡工場(内沢正幸工場長)は用地取得を経て1966(昭和41)年に操業を開始した。主にスパイスや保存料など食品関係を製造している。
敷地の一画には盛岡営業所(渕脇章弘所長、従業員18人)もある。東側が県営体育館、南側が市立青山小学校、北側が県道盛岡滝沢線で囲まれている。
来年6月までに閉鎖を予定している日本新薬盛岡工場(県道盛岡滝沢線から撮影)
同社広報部によると、同社は今年4月26日付で盛岡工場閉鎖を中央で発表。市にも内容を伝えた。食品部門の生産拠点はタジマを含め北海道千歳市と盛岡両工場の3カ所にある。盛岡工場をタジマに移管、統合して生産効率や収益性の向上を図り食品事業の競争力を高める狙いがある。
閉鎖により来年3月までに生産をストップさせ、残期間で移転準備などを行う方針。
正社員の中に本県出身者が多く、同社はタジマへの出向を前提としつつ意向把握をしている。それ以外の嘱託、派遣、パートの非正規は契約期間満了で更新しないか、同期間が残っている場合はその分の給与を支払うことにしている。
同社所有の敷地は1万5600平方メートルあり、工場や営業所が建っている。同社広報部は所有地について「売却するか更地にして貸すかなど、どちらが有利かを含めて検討している」として方針は未定と説明している。営業所はその方針次第だが、市内の別の場所に移転する考え。
敷地南側には、れんが造りの旧覆馬場1棟があり、市所有の旧覆馬場1棟と西側に接する。同社はこれを倉庫として現在も活用中。
同広報部は「倉庫として必要な補強をし、改造するなど手を加えており、保存する価値があるかどうかが分からない。市から申し入れがあれば検討するが、市からそうした申し入れはない」という。
覆馬場は現在、市が地域住民とともに活用方策などを検討している。池田克典副市長は「近代化遺産としての価値があり、活用については地元の意向がある中で取得などを検討してきた。外壁が残っているだけで残すということにはならないし、その観点でまだしっかりと検討していない」と話している。
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