2007年 12月 5日 (水) 

       

■  材木町裏の石積護岸を補修へ 景観と工法を議論

 北上川上流景観懇談会(安藤昭座長、委員5人)が3日、盛岡市上田の国土交通省岩手河川国道事務所で開かれ、風化などに伴い補修が予定されている材木町裏の石積護岸について景観や工法の在り方を協議した。

     
  材木町裏の石垣補修の在り方を協議した北上川上流景観懇談会  
 
材木町裏の石垣補修の在り方を協議した北上川上流景観懇談会
 
  同市材木町裏の石積護岸は江戸時代末期から明治期に施工された石垣が残り、市の保存建造物にも指定されている。同事務所が行った調査の結果、一部石垣に5カ所の補修必要個所が見られたことから補修工事が実施されることとなった。

  同地域の石垣は▽形が一定の花こう岩を使用したA種▽大きさの異なる花こう岩を使用したB種▽玉石などを乱積みしたC種−の3種に大別される。補修が必要とされたのは構造的にA種に劣るB種の一部の石垣とC種の石垣。

  懇談会では同事務所から想定している工法について説明があった。現在考えられているのは現状の石材をそのままの形状で使用し、安定性を得るために石の裏をコンクリートやモルタルで補強する工法。外観が現状とほとんど変わらずB種では強度も十分だが、C種では強度が確保できない問題点もある。

  景観については同日現場を視察した委員から「現代の工法はきれいすぎて一番つまらなく見えた。不ぞろいの良さもあるのでわざわざそろえなくてもいいのでは」と均一の形ではなく、あくまでも現状の石材を活用した工法を推す意見が出た。石垣から生える樹木についても倒木などの危険性がある場合を除き、現状のままが望ましいとした。

  全体の工事に先立ち、外からは把握できない石垣の内部構造などを確かめる上で1カ所の補修工事が今冬にも実施される予定。工事個所はB種の石垣のため、同事務所では現状石材を使用し内部を補強する工法での補修を考えている。残る個所は内部構造などを確認後に、盛岡市や地元住民などと協議しながら進める。

  岩手河川国道事務所の山本聡所長は懇談に先立ち「地元の住民がつくった石積護岩で洪水の歴史も踏まえる必要がある。かなり年数が立ち、老朽化が進む個所もある。景観的には背後に岩手山があり、盛岡を象徴する風景。今の石積みを利用し今より安全で景観にも配慮した補修をしたい」と話した。

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