2007年 12月 11日 (火) 

       

■  大型店は中心市街地に 県の誘導条例が可決へ

 大型店など大規模な商業施設の郊外拡散を抑制し、立地を中心市街地へ誘導しようという県の「特定大規模集客施設の立地の誘導等に関する条例」案が10日、県議会商工文教委員会で可決された。条例案は国の改正まちづくり三法と方向性を一つにし、都市計画の観点からのコンパクトシティー構想や中心市街地活性法を、地域の裁量で強化する政策。根本には中心市街地の空洞化に歯止めをかける狙いがある。同様の趣旨の都道府県条例は福島県が全国で初めて施行しており、12日の本議会で可決の見通しで本県は新潟県とともに2番目の導入となる。来年10月1日施行の予定。

 条例は大規模集客施設が都市構造へ及ぼす影響を考慮し、広域的な見地で大規模集客施設の立地誘導等に関して定め、持続可能なまちづくりを推進し、将来にわたって県民の健康で文化的、快適な生活の確保に寄与することを目的にうたう。

  都市の拡散を防ぎ適切な立地を促す立地誘導制度と、地域とより調和した活動を促す地域貢献活動計画公表制度が2本柱。特定大規模集客施設は店舗、飲食店、展示場、遊技場、劇場、映画館等の用途床面積の合計が6千平方メートルを超える施設と定義付け、改正都市計画法が指す大規模集客施設の1万平方メートルよりも対象範囲が広い。

  立地誘導制度は立地が適切な地域と立地抑制が必要な地域に分けて適正地域へ誘導する仕組み。立地適正地域は原則、都市計画法での商業地域と近隣商業地域。これ以外は抑制地域とされる。

  制度では施設を新設する場合に設置者が県に新設届出書を、開発許可など他法令の許可や認可などの手続きに先立ってするよう求める。計画の届け出が不要なのは▽都市再開発法での市街地再開発事業の施行に伴う場合▽指定した市域内の商業・近隣商業地域で、人口や都市機能の集積が認められ、認定中心市街地か第二種大規模小売店舗立地法特例区域内の場合−などに限られる。

  県は届出書の内容を公開。届け出者は立地市町村、必要に応じて隣接市町村等でも説明会開催が求められる。県は市町村や住民の窓口、調整役となり意見を吸い上げ、届け出者に意見を出すことができる。届け出者は意見が出た場合、県に対応などを報告する義務を負う。県の意見に対し適切な対応が見られない場合には勧告や状況の公表がある。

  工事の着工時期にも制限がある。規定に違反して着工した場合、県は中止を勧告し、対象が不適な場合も公表する。届け出から着工可能までの期間は最大で8カ月、最短で3カ月と見込まれる。新設を届けなかったり、虚偽の届け出だった場合は20万円以下の罰金が科せられる。

  県は条例の運用に当たって県特定大規模集客施設立地誘導審議会を設置する。条例は年内にも公布され、1月には設置する予定。審議会の審議を経て年度内に立地誘導に関する基本的考え方を定める方針だ。審議会では届け出者に対する意見や勧告、持続可能なまちづくりの推進などについて審議をする。

  地域貢献活動計画公表制度は立地地域の特例はなく、毎営業年度、県に計画を報告し県が公表する。新設は営業開始日までの報告を求め、実施状況も毎営業年度終了後に県に報告する。既設に関しては努力義務に緩和される。産業振興課によると、商業施設に関しては既設で60〜70が対象。

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