2007年 12月 18日 (火) 

       

■  〈夜空に夢見る星めぐり〉201 八木淳一郎 クリスマスイブ

 今年も残すところあとわずかとなりました。そんな年末のあわただしさの中、24日のクリスマスイヴはひとときの静寂とやすらぎをもたらしてくれることでしょう。クリスマスと言えばツリー。そのツリーには沢山の星がちりばめられています。クリスマスと星との関係はイメージ的にも密接な関係がありそうです。一番の理由は何と言ってもベツレヘムの星でしょう。キリストの生誕を告げるように輝く星を目当てに、東方の3人の博士たちがベツレヘムを目指したのでした。このときの星が何であったのか、天文現象を中心に昔から多くの人によって調べられてきましたが、明確な答えは出ていません。もし、星の出現が伝説的な事柄ならば、元々答えは無いのでしょう。けれども興味深いことには違いなく、何人かの天文学者たちは天文学的見地から答えを求めました。木星と土星という、二つの惑星が超接近して肉眼で1個の明るい星のように見えたものであるとか、日中でも見える程の超新星が輝いたものであるなど、様々な説があります。その一つにくじら座のミラ説があります。車の名前にも使われているミラという星は、およそ332日の周期で肉眼では見えない10等星から2等星まで明るさが変わる変光星という種類の星です。今度、このミラが一番明るくなるのは残念ながらクリスマスの頃ではなくて少し先の、年が明けての1月23日と予想されています。来年にはクリスマスのあたりに最も明るくなります。ミラはイヴの午後8時頃真南に位置しますが、くじら座全体が高度も低く目立たない星々から成り立っている星座ですから、果たして見つけられるでしょうか。きつと遥か昔の人工灯火の無い、空気も澄んだ時代には見やすかったことでしょう。そしてタイミング良くキリスト生誕に合わせるように一番明るくなったのでしょうか。ただ、それにしても、せいぜい2等星というのがちょっと物足りない気がします。

  それよりも、毎年のことではありますが、クリスマスイヴの午後7〜8時頃に、かの、はくちょう座の十字架の形が西の山並みに立ち上がる形は圧巻です。このつき並みな現象こそ、クリスマスの雰囲気にはぴったりです。この光景を目にした方は胸打たれる感動、と言うよりも鳥肌が立つようなことになるに違いありません。きっとまだ多くの方がご存じないでしょう。西の方角の空と視界の条件のいい場所に目星をつけておいて、今年こそ体験してみてはいかがでしょう。

(盛岡天文同好会会員)

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