2008年 1月 20日 (日) 

       

■ 「介護難民」どう防ぐ 2011年度末には療養病床を1000床減少

 県地域ケア体制整備構想案が16日に開かれた県議会環境福祉委員会に示された。このうち、療養病床については07年4月現在の3462床を2011年度末までに1060床減らし2402床とする計画を掲げた。

  高齢患者が長期入院する療養病床の削減は、国が進めている医療費適正化の一環。療養病床のうち「介護療養病床」は国の制度上、11年度末を持って廃止される。このため、介護保険施設や在宅サービスなどに計画的に転換し、地域でケアできる受け皿を整えなければ、多くの介護難民、療養難民を生むことになる。

  県が昨年8月に実施した調査では、県内の医療機関の療養病床は3045床あり、このうち医療療養病床は2280床、介護療養病床は765床だった。医療機関に病床の転換意向を尋ねたところ、医療療養病床を有する医療機関では介護老人保健施設への転換意向が379床(16・6%)、未定が1061床(46・5%)、介護療養病床を有する医療機関では介護老人保健施設への転換意向が144床(18・8%)、未定が516床(67・4%)だった。

  「未定」と回答した医療機関が多いのは、療養病床から転換する介護老人保健施設の施設要件や報酬の取り扱いなど制度的なものが、まだ明らかになっていないためで、医療機関の意向も流動的だ。

  県では療養病床から転換する介護老人保健施設の要件などが示されたあとに、改めて医療機関に対する意向調査を実施。市町村や医療機関と調整を図りながら、08年の第4期介護保険事業(支援)計画策定の際に、療養病床転換推進計画を見直すとしている。

  地域ケア体制整備構想は、少子高齢化が進んだ2035年の状況を想定し、高齢者や障害者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる「地域ケア体制」の確立を目指して策定される。

  あるべき姿として▽地域包括支援センターを中核とした包括的なケア体制の確立▽地域における療養生活を支える在宅医療の充実▽適切な介護サービスの供給体制と居住系サービスの充実▽高齢者の住宅環境の整備と多様なニーズに対応した住まいの充実▽地域における見守り等生活支援サービスの充実−を柱に据える。

  県の想定によると、65歳以上の高齢者人口は05年の33万6千人から35年には39万2千人に。3人に1人が高齢者となり、高齢者1人を現役世代(15歳〜64歳)が1・7人で支えることになる。要介護高齢者は8万9千人となり高齢者の5人に1人が、要介護等高齢者になると試算している。

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