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企画展に出す荷札を見せる高橋さん |
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文化地層研究会代表の高橋智さんは収集した荷札資料を23日から盛岡市盛岡駅西通の県立図書館の企画展に出展する。明治期から昭和中期にかけて流通に必需品だった荷札の歴史を製造元の川口印刷の歴史などを通して紹介する。
荷札とは鉄道などで物産や手荷物を運ぶ際に荷物に付けられた札。形やデザインはさまざまだが5センチ×10センチ前後の札を針金で荷物にくくりつけて輸送する。発送元や発送先などの情報を書く。現在の宅配便の送付伝票に当たるものだ。
高橋さんが集めた荷札は数千枚。すべてが川口印刷(本社:同市羽場、1904年創業)や前身である川口屋荷札店で製造されたもの。当時、同店の荷札は満州まで販路を伸ばし、東洋一として全国シェアの約7割を占めたという。
高橋さんは捨てられかけていた大量の荷札の重要性に気づいた。宅配便が出回る昭和中期まで使われた荷札だが現在はほとんど見る機会がなく、かつては輸送手段の主流として活躍した荷札の存在すら知らない若者も増えたからだ。
高橋さんは「荷札は過去の遺物となってしまったが、さまざまなことを語っている。当時、岩手の特産品だった米や木炭、甘藍(キャベツ)などの荷札が多く、デザインも次第に凝るようになった」と荷札の歴史を語る。
炭俵などに付けた荷札も飾りや広告の役割を担うようになり、「特選」「逸品」や「高級楢(なら)」などの色鮮やかな「化粧荷札」も併用されるようになった。また、戦時中には軍国主義が強調される荷札が出回ったなどの特徴が見られる。
同社で製造された荷札も手作りの石版印刷から輸入した輪転機へと進化をとげ、一色から多色刷りへと移行した。
高橋さんは「用途は変わったが荷札に類するものは現在でも見ることはできる。一世を風靡(ふうび)した会社が盛岡にあるということや、荷札が必要な時代があったという歴史を読み取ってほしい」と話している。
23日から同館4階展示コーナーで行われる「鉄道開通」の企画展の中で展示される。高橋さんの所有する荷札約180枚、関連資料230点などが紹介される。会期は3月22日まで。3月2日午後1時30分からは高橋さんによる講演会「盛岡駅開業−川口屋荷札店・創業の記憶−」が開かれる。 |