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合併を否決した新岩手農協の総代会 |
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新岩手農協(田沼征彦組合長)は2日、盛岡市玉山区の姫神ホールで臨時総代会を開き、いわてくじ、北いわて、いわて奥中山、岩手宮古の各農協との合併議案を賛成少数で否決した。累積赤字を抱えた他の4農協の体質を疑問視する声に加えて、新岩手農協自体の財務体質の弱さを指摘する声が相次ぎ、特別議決に必要な3分の2の賛成を得られなかった。
総代会には委任状と書面出席を含めて499人が出席した。合併関連議案には294人が賛成したが、可決に必要な333人に満たなかった。いわてくじ、北いわて、いわて奥中山、岩手宮古の4農協は1月31日にそれぞれ総代会を開き合併を議決していた。
合併により5月1日には正組合員2万7898戸、貯金高1886億円の県内最大の農協が発足するスキームだった。今回の合併は県下6農協構想の中で進められた。新岩手以外の4農協はJAグループの財務支援を受け、出資金の取り崩しを行い繰越欠損金など阻害要因を解消して解散し、新岩手が吸収合併する予定だった。
否決を受けて田沼征彦組合長は「組合員の思いが表れたと思うが、これからのJA運営はかなり厳しいものになっていくだろう。当然このままで進むと全国からの支援もなくなるのではないかと思われる。こういう形になったがJA新岩手としては今後の取り組みをしっかりしていかねばならないと思う」と肩を落とした。
今後については「まだ話し合っていない。今後取り組まねばならない」とのみ話し、週明けにも協議する考えを示した。「4JAは同じ案件で決定を見ているが、わたしどもも再度となればこのままの形で進めても同じこと。今後のあり方は中央会と話がなされると思う」と厳しい見通しを示した。
否決の理由については「それを理解してもらえなかったわたしたちの力不足だ。いずれ吸収される側と引き受けるJAも大変な中味だった。引き受ける方が大変な中味だったと思うが、こうしたことが出たのは新岩手を思う気持ちだったのかと思う」と話した。
総代会の質疑では財務体質の脆(ぜい)弱な農協を吸収することによる将来の経営不安を払しょくできなかった。出席者からは「よその農協を支援する前に新岩手は大丈夫なのか」「赤字を支援金で埋めても5年ほどでまた繰り返すようになるのでは」などの声が上がった。
新岩手は累積赤字は抱えていなかったが、06年度には約1億8千万円の欠損を出し、内部留保を取り崩して解消していたこともあり、自分たちの組織防衛を優先する組合員の声に押し切られた。
新岩手は各農協からの合併要請を受けて昨年10月1日に岩手北部地区JA合併協議会を設立し、新岩手を核に広域合併を検討してきた。6農協構想の中では財務基盤の脆弱な農協は阻害が懸念される要因を合併前に処理し、合併の実現を前提に全国と県下JAグループが財務支援を予定している。
岩手北部については財務基盤が脆弱な4農協をどのように再建するかを含めて合併計画はいったん白紙に戻された。 |