2008年 2月 5日 (火)
■ 〈工藤盛岡市議会議長に聞く〉上 議員報酬月額65万円は妥当か
議員定数の議論は慎重に時間をかけて検討するべきと話す工藤由春議長
盛岡市議会(工藤由春議長、定数42)は昨春の改選以降、議会制度見直しに着手している。昨年6月に政務調査費の一部で不明朗な支出が発覚し、自浄能力を発揮するべく政調費や日当、費用弁償を見直し。議員報酬も谷藤裕明市長の設置する特別職報酬等審議会を経て額が固まるが、自らは削減を決めた。中核市への移行、協働など住民と直結した市政運営が強まる中、市議会の在り方そのものが問われている。市長同様、30万人市民の負託を受ける市議会に一層の情報公開、活性化が求められる。工藤議長に聞いた。
−議会制度検討委員会の設置で政調費、費用弁償、報酬を見直した狙いは。
工藤
市民の目線で活動するために改革が必要だと考えていた。議会の透明性を考え、その第一歩として検討委を設置し、議員定数まで含めて検討したいと事務局に伝えていた。その矢先に報道で政調費問題が出た。問題が出てきたから慌ててやったわけではない。厳しい財政状況下、議会として協力できるところは協力するべきだと考えていた。
−市議会、議員活動に対して現行の支給総額は高いと考えるか。
工藤
今の議員活動を考えたとき、同規模の都市(類似都市)と比較しても決して高いとは思わない。月額65万円の報酬を目指して議員になった人はいない。付け加えるなら手取額は42万円前後となり、議員就任前に所属していた職場より給料が少ない議員もいる。生活給扱いになってしまうが、収入源が議員報酬一本の議員がほとんどではないか。
−「これ以上支給額が削減されれば議会に有為な人材が集まらない」との声もあるが。
工藤
報酬を下げたから議員の質が下がるとは考えていないし、そうであってはならない。逆に報酬を引き上げれば人材が集まるのかということにもなる。平均的な議員活動のためには現行支給額が決して余裕のあるものではない。生業を持ちながら議員活動するのは(盛岡市議会では)困難だ。
これから中核市に移行する中で、役割は拡大してくる。報酬なのか生活給である歳費の扱いにするかの議論もあるだろう。
−支給額の見直しは議員定数を合わせて検討が必要では。
工藤
議会費総額の観点から定数や報酬を考えるのは意味がある。ただし次の2010年秋の国勢調査の人口動態、同年3月の合併新法期限内の合併の行方が定まっていない。11年春の改選時の地方自治法上の定数が不確定のまま市条例で定数を議論するのは難しい。だからといって議会費の検討を待つことはできないので見直した。
議員がもっと誇りを持って働くため、市民の目線に立って議論するべきだ。そのためにも定数は慎重にやらなければならない。(検討委での定数の議論は)時間をかけるべきで、会派内でも意見をぶつけ合っていく。定数が減るから票集めが大変だという理論ではなく、盛岡市として、中核市として、重責を担っていくためにも議員の本質を踏まえてやっていかないといけない。
−福島県矢祭町議会(定数10)は議員報酬を廃し1日3万円の日当制に踏み切り、人件費を3400万円から900万円まで圧縮して注目を集めた。所感を。
工藤
矢祭町は合併しない宣言をして、交付税も当然減るしすべての面で大変だ。住民側からのパワーで町民自らも頑張ろうという動きがあったから。町長が町民を動かしたとも考えられる。報酬は日当のような性格があるが、PTAや町内会活動の役員のような仕事なのか。町議の多くが兼業だからできるのだと思う。
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