2008年 2月 6日 (水) 

       

■  〈工藤盛岡市議会議長に聞く〉下 市議会活性化の方策は

     
  議員だけでなく市民参加の議会の必要性を主張する工藤由春議長  
 
議員だけでなく市民参加の議会の必要性を主張する工藤由春議長
 
  盛岡市議会(工藤由春議長、定数42)の取り組みは議会費や定数の削減にとどまらない。昨春の市議選は投票率54・44%と、07年にあった選挙の中で市長選を除けば衆院1区補選、参院選、知事、県議選の6割台を下回る低調ぶり。市政に対する市民の関心が低い。工藤議長は「市民参加の市議会」を唱え、傍聴可能な定例会以外にも公聴会開催など情報提供・公開の場を検討し、情報公開と議会活性化に取り組む意欲を見せた。

  −市議会、議員活動は市民にどの程度周知されていると考えるか。

  工藤 活動の成果は数値で表せるものではない。市民に理解してもらう努力は議会としてしている。ただそれが十分周知されているかは違う部分もあると思う。市議選は最も身近な選挙だが、54%程度だった。

  −低投票率は市議、市議会の責任か。

  工藤 市議会のせいではないと思う。市民パワーが候補者を推して、改革してもらおう、意見の代弁者を議会に送り出そうとする意識が薄れてきているのではないか。

  −市は第1次、2次行財政構造改革に踏み切り、サービスが抑制されたのに市民意識は薄れたのか。市政に参加を促すのも市議会の努めでは。

  工藤 議会が市政参加を促すものだと思うし、議会として大いに反省しなくてはならない。合わせて報酬が高いとか、政務調査費の必要性などを理解してもらえなかったりする。議員活動が十分市民に伝わっていないことも原因の1つとの認識はある。

  −議会活動を広く周知、広報する新たな手段を検討する考えは。

  工藤 議員個々は活動を知らせる機会、市民の意見を直接聞く機会を多く設けている。各委員会で市民団体、NPOとの意見交換の場を設けるなどして直接市民と語り合う機会を多くする工夫、公聴会のようなものができないか研究したい。

  −定例会の本会議、常任・特別各委員会を多くの住民に傍聴してもらうアイデアは。

  工藤 夜間や休日に開会する議会がある。果たしてそれだけで重要な審議内容でも傍聴してくれるか不安がある。公聴会のようなもので周知するのがベターではないか。関係者は関心を持って傍聴するが、それ以外の市民に対しても議会として力一杯努力する必要がある。いろいろな面で模索、研究し、出てきた案の中からどれがいいか考えたい。

  −行政当局が議員の質問を聞き返すことができる「反問権」を認める議会が全国で出てきた。制度化の考えは。

  工藤 すごく改革的な考え方で、議員もよほど理論武装する必要がある。そこに汲々(きゅうきゅう)とせず当然、勉強しなければならない。議会運営委員会で先進地の三重県伊賀市を視察した。これには非常に関心を持っている。

  議会活性化の最高の手段だと思う。議員も勉強するし、当局への監視機能だけでなく政策提案の能力が求められてくる。反問権により議論、市民の理解も深まると思う。問題点を洗い出していきたい。

  −市議会活性化への決意を。「市民目線」とは何か。

  工藤 議会制度を見直して市民に関心を持ってもらう。市民目線で改めるものは改めるのが開かれた議会だ。不断の努力をしたい。議会だけが突出して走るのではなく一緒になって市民参加の議会にしていかないと。

  市民目線とは市民の要望に応えるということだけでない。行革で我慢するべきところは理解してもらう。家に帰れば議員バッジを外し、もう1人の市民である自分がどう思うか。それを議会に反映させたいし、そういう議会活動をしたい。

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