2008年 2月 7日 (木) 

       

■  〈北Gのライブトーク〉22 北島貞紀 バード/56(下)

 法善寺横丁の近くにあったbird/56(バード)は、正統派ジャズ喫茶であった。その昔の「みんなが一心不乱に聴き入る」時代ではないが、相当な音量なので向かい合っての話は無理だった。birdというのは、ハード・バップの天才、チャーリー・パーカーの愛称で、その名の通り選曲もハード・バップを主体としたメインストリームの路線だった。

  僕がバードに出入りした70年代が、ジャズの黄金時代だった気がする。JTをはじめとするジャズの冠イベントが目白押しで、日本にいながら世界のトップクラスの演奏が楽しめた。内外のアーティストも、新しいスタイルの創造に意欲を燃やし、そんな熱が伝わってくる時代だった。

  84年、僕はバンドの世界の閉塞感から抜け出したくなった。そして15年近い大阪暮らしにピリオドを打った。たまたま、その時のハコが道頓堀だったので、休憩時間にバードに通ったことは先週記した。

  最終日、帰省することを告げると「そうですか、頑張ってください」と手を伸ばしてきた。思いのほかほっそりとした手だった。

  最後に握手をしてから25年が経った。マー坊に聞くと、バードは、店もマスターも健在らしい。

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