携帯電話やインターネットを用いて不審者などの情報を地域全体で共有し、子供たちを犯罪から守ろうとする取り組みが、岩手大学を中心とした「子どもの安全プロジェクト」で進められている。13日、試験的に不審者情報を市内の登録会員約800人に一斉送信するという試みがあった。盛岡市教育委員会や盛岡東署、PTAなどが全面的に協力し、子供の安全を地域全体で守るシステムを目指している。
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不審者情報が送られてきたメールを保護者が確認 |
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試みは岩手大学教育学部附属小学校付近で不審者を見かけたという想定。不審者情報が同校へ寄せられ、同校が各近隣学校、警察、市教委などに通報し、さらには同プロジェクトに会員登録している保護者へも直接、メールで通知した。保護者や子供の安全を見守る地域住民らは確認したメールを返信し、外に出て子供の帰宅を見守った。
同校PTAでは06年から不審者情報を伝える「若竹メール」を実施。実際にメールで保護者に不審者情報が伝えられていた。今回のプロジェクトはこのメールやウェブ閲覧機能などを拡充させ、市内の小学校に通う児童の保護者すべてが会員登録できるようになった。
同校の校門付近に小学2年生の児童を迎えに来た母親(45)は「以前、このようなメールがなかった時は地元子ども会を通して不審者情報の電話が来ていたが、子供が帰宅してから情報が来るなどのタイムラグがあった。メールになってからは瞬時に危険な情報が来るので安心できる」とメールを活用している。
同プロジェクトを推進する同大学の南正昭准教授の下にはメール送信後、わずか数十分で400件以上の返信メールが来た。「これだけの人が返信してくれているということは高い関心を持って見ているということ。広域にわたる人たちが手を取り合って、地域の安全をみんなで守っていくという今回の取り組みは画期的なこと」と喜んでいる。
同プロジェクトは文部科学省07年度事業「子どもの安全に関する情報の効果的な共有システムに関する調査研究」に採択され、昨年9月からスタート。今回は初めて緊急メールを配信しシステムの状態などを確認した。今後、さらに登録者を増やし、利用しやすいシステム作りを進めるという。南准教授は「今後も市民の目で子供の安全を守る運動を活発にしていきたい」と意気込んでいる。 |