2008年 2月 17日 (日) 

       

■ 歩行者と「接触」が17% 自転車の安全利用を考えるシンポで報告

 自転車の安全と適正利用を考えるシンポジウムは16日、盛岡市のアイーナで開かれた。自転車の似合うまち盛岡の実現を目指し、さまざまな角度から可能性などを探った。自転車利用者のマナー向上、走行レーンの整備未発達やルール意識の希薄さなど自立した存在として認知されていない傾向などが課題として出された。

 盛岡自転車会議、県立大学総合政策学部、県立大学地域連携研究センターの主催。県立大学では盛岡自転車会議と公募型地域課題研究の共同研究として06年度から「持続可能な自転車の安全教育や自転車利用環境向上に関する研究」に取り組んでおり、シンポジウムもこの一環となる。

  自転車をめぐっては、自動車に比べて環境に優しく便利な乗り物である一方、自転車走行に対するマナーの悪さなど歩行者側からの苦情、交通事故の被害者にも加害者にもなる状況など、安全に活用するための課題も浮き彫りになっている。

  このためシンポジウムは、自転車と楽しく安全に付き合っていくための方法について、行政の取り組み、自転車にかかわる交通事故や道路交通法改正の要点、盛岡市での自転車利用の実態、欧州での自転車利用状況などの報告、紹介、パネル討議を通じ官民の立場を越えて考えた。

  同学部4年の藤本渉太さんは「盛岡市内の小中高生の自転車に対する意識や実態」の調査研究結果の一部を報告した。調査は市内の小学校4校、中学校4校、高校4校を対象にアンケートを実施。1190の配布に対し1174の有効回答を得た結果が調査の主体となっている。

  自転車の状況、乗車中の接触経験、走行環境に対する認識、乗車中の行動、安全意識などを調査。通学時の自転車利用は高校生84・6%、中学生では8・7%、小学生はほとんどないが、高校生は通学手段として自転車が圧倒的に多い。通学以外では小学生の52・1%がほぼ毎日か週3〜4回利用している。

  歩行者との接触経験は約17%があり、自転車とは約35%、自動車とも約19%が経験ありと考えられるという。

  普段使っている道路に対する認識としては路側帯の幅員が狭い、歩道の幅員が狭い、自転車専用道路の設置が少ない、車道の交通量が多い、段差が多いなどと思っている人が多く、安全な走行空間を求めている意識が表れたとみている。

  両側に歩道のある片側1車線の道路を示し、自転車でどこを走行するかと尋ねたところ、左側路側帯が36・6%に対し、自転車走行が認められていない左側歩道が48・1%と上回った。右側歩道も8・4%あり、通行できない歩道の走行が常態化していることが明らかになった。

  一時停止や傘差し運転、並列走行、携帯電話使用などで、学年が上がるにつれてルール順守やマナー面で悪く傾向が表れた。

  藤本さんは接触経験と関連のある行動の特定を試みた。その中で一時停止は接触を減らし定着させる必要があり、並列走行や携帯電話使用運転、駐輪場以外への駐輪などは接触を増やす行動で抑制する必要があると分析。「安全教育の中で重点的に徹底していくことで事故が減っていくのではないか」と述べ、特に高校生に対する指導の強化、安全確保のため自転車の走行位置を明確にするハード、ソフト両面での取り組みの必要性も唱えた。

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