2008年 3月 7日 (金) 

       

■  大連の企業へ「鋳鉄の硬度軽量化」技術移転 岩手大学が契約調印

     
  大連四達鋳造有限公司との協定を締結を発表する岩大の堀江教授(左)ら  
 
大連四達鋳造有限公司との協定を締結を発表する岩大の堀江教授(左)ら
 
  岩手大学(平山健一学長)と中国の大連四達鋳造有限公司(劉宏偉総経理)は、片状黒鉛鋳鉄の高強度化に関する技術の移転に関する契約を締結。大連市で4日調印した。岩大工学部の堀江皓教授らが開発した技術を移転し、大連理工大を仲立ちにして現地企業で産業化する。両校はUURRという関連企業の連合体間の協定を結び、学術交流と日中間のビジネス展開を模索してきた。今回の移転で中国の自動車産業などに岩手の鋳鉄技術が生かされると期待している。

 片状黒鉛鋳鉄の高強度化に関する技術はエンジンやブレーキに使用される鋳鉄の硬度軽量化に向けて堀江教授らが研究してきた。

  今回の契約では岩大側から移転技術に関する情報とサンプルを提供し、技術指導し、大連四達鋳造有限公司は民生分野で実用化できるか試みる。ジェトロの地域間交流支援事業(RIT)の採択を受けた。技術を中国で実用化、商品化できる場合は改めて契約を締結する。

  平山学長は同大で6日会見し、「岩大と大連理工大学と、背後にある岩手の企業、遼寧省の企業を含めて大学が窓口になり企業間の技術交流をするのがUURR事業。大学としては前から協定を結んでいるし、鋳造の同じ分野を持っている先生方の長い交流とパートナーの関係を作っている」と話す。学術交流が経済交流として実を結んだ。

  大連理工大が窓口になり、研究者が同公司に技術移転を円滑にするための支援を行う。堀江教授は「応用例としては自動車のシリンダーブロック、ブレーキの材料に使われる。技術内容はわが国では約55%が自動車に使われている。自動車は環境対策と高性能化のため強度と軽量化の要求がある。エンジンやブレーキも軽量化しなければならない。もし10%軽量化するとその分肉を薄くする。強度が落ちるのでそれを10%上げなければもたない」と説明し、中国の工業の要請に応える技術であることを強調した。中国に多く埋蔵されている希土類元素やマンガンなどの合金元素の活用が期待できるという。

  UURRの中では本県側からは奥州市の水沢鋳工所が同公司と連携して日中間のビジネスチャンスを探る。

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