2008年 3月 14日 (金)
■ 〈写真〉闇が自然である世界 奈良桐人さんが写真と映像展
奈良桐人さんと作品
滝沢村の奈良桐人さん(31)の写真・映像展「ウレイラ」が22日まで、同市上ノ橋町のギャラリー彩園子Uで開かれている。市内での個展は2005年以来、2回目。壁面には岩泉町の安家洞、氷渡洞、龍泉洞の内部を撮影したモノクロ写真21点を展示し、その写真を6分間に編集した映像作品をスクリーンに上映している。
天井からつらら状に伸びる鍾乳石と、下から盛り上がる石筍が織りなす幻想的な風景を、長時間露光やスローシャッターで撮影した写真群。下から作品を照らす発光ダイオードの光は、ランダムに点滅。早くなったり遅くなったりするその間隔には生き物の呼吸のような揺らぎを投影している。
フランスのラスコー洞くつの壁画から刺激を受けて約2年前から、鍾乳洞の撮影を開始。関係者からの依頼を受けて、観光路だけではなく、これまでカメラが入ったことのない場所の撮影にも挑戦した。
会場壁面には鍾乳洞の内部を撮影した写真が展示され、スクリーンには映像作品が上映されている
照明が設置されている観光路と違って、漆黒の闇の世界。だが「洞くつの中は真っ暗闇が一番自然な状態なんだ」と実感した。
その中では視覚はまったく役に立たないが、だからこそ光を当てることが大切なテーマになる。光によって「おびただしいディテール」や恐怖など、今まで感じたことのない感覚が目に飛び込んでくる。その発見が自分にとっては重要だと感じている。
今回のテーマ「ウレイラ」は龍泉洞の上にある宇霊羅山を指すが、その意味はアイヌ語で「霧の立つ山」。湿度100%に近い鍾乳洞の中に連なる鍾乳石や石筍を山に置き換えてイメージしている。
午前10時から午後7時(最終日は同5時)まで。日曜は休廊。
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