2008年 3月 24日 (月) 

       

■  工藤昭一さんが都議会議長賞 作品「赤い帽子」息遣い伝わる色

 盛岡市の洋画家、工藤昭一さん(77)が第11回エイズチャリティー美術展(ハート・アート・コミュニケーション主催)で東京都議会議長賞を受賞した。受賞作「赤い帽子」(油彩、F20号)は1月24日から2月4日まで、東京の国立新美術館で展示された。

     
  工藤昭一さんと油彩「赤い帽子」(F20号)  
 
工藤昭一さんと油彩「赤い帽子」(F20号)
 
  同作品は昨年9月にロシアで開かれたモスクワ国際芸術博覧会(同社主催)でも、日露国際優秀大賞と佃堅輔ベストセレクション賞を受賞。今回が3つ目の受賞となった。

  おととし、中学1年の孫をモデルに、1年がかりで仕上げた作品。体操服に赤い帽子をかぶっていすに腰掛ける姿を、みずみずしいグリーンを背景に描写。ポイントにした帽子の赤を、いすの座面など各所に散在させることで、色のリズムを表現。「絵が甘くなる」ため顔の表情にはこだわらず、「タッチを生かして伸び伸びと筆を加えること」で描き出した。

  風景画にも取り組むが、人物画が特に好き。それは「人物は奥が深い」と思うから。呼吸のタイミングがじかに感じられるぐらいの距離で、相手と向き合って筆を走らせる。自身と対象との生命の交感に「描き応え」を感じている。

  目指しているのは「新しい現代的な色彩感覚」。下塗りの色を吟味し、全体のポイントとなる色彩を生かすように全体の雰囲気を構築する。「色の透明度は輝きを出す」と暗い色調でも濁らせないように配慮している。

  「今後は少しずつ形態を崩したり、デフォルメしたりという制作過程を踏んでみたい。骨太のタッチを生かした豪快な表現を追求したい」。その目は既に、次のステップを見据えている。

  工藤さんは盛岡市出身。盛岡短大美工科卒業。日本美術家連盟会員。

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