2008年 4月 11日 (金) 

       

■  設計額を事後公表に 盛岡市が6月から変更へ

 盛岡市は市発注の建設工事の設計額を従来の事前公表から契約締結後の事後公表に変更する。財政部契約検査課によると、正規の見積もりをせずに応札する入札参加業者があり「見積もり努力を損なわせる」ためと変更理由を説明している。市職員に対しては業者や関係者が不当に設計額を聞き出すなど官製談合の温床とならないよう指導徹底を図っている。実施は6月から。

 市発注の建設工事は契約検査課が所管する工事費130万円以上で、格付けのある土木一式、建築一式、電気、管の4工事と舗装、とび・土工・コンクリート工事、造園など24工事が対象。

  このうち格付け4工事は市内に本社のある業者、市内に営業所の所在する業者、市外の業者と、さらに3種類に分類される。

  今回の事後公表の影響を受けるのは、市内に本社のある業者276社(3月末現在)が主で、おおむね約300社と見込まれる。

  市は02年度から国の低入札価格調査基準中央公共工事契約制度運用連絡協議会モデルの通達(86年度)に伴い、02年から入札額が提示された下限額より低い場合に入札を無効とする最低制限価格制度を導入。設計額の事前公表も同時に開始した。

  設計額が事前に分かると、妥当な入札額を容易に算定できる。このため応札時に示すべき入札額の積算根拠となる内訳(工事費1億円以上は全部、それ未満は1割)を提出しない業者もある。ただし、内訳を示さなければ失格となる。

  市はこうした観点から6月から事前公表のとりやめを決めた。低価格の受注にもつながりかねないと判断した。市建設業協同組合が昨年11月に事後公表への切り替えを要望していた経緯もある。これまでは1回の入札で落札者が決まったが、設計額が未公表となれば、入札は複数実施される可能性も出てくる。

  これらの点から市は業者が調査、分析するために過去の工事などに関する閲覧図書を増部する。

  既に今月1日の入札公告工事から、設計内容の問い合わせや照会の対応は従来の発注担当課から契約検査課あてに原則として文書で質問するよう指導している。事後公表は同課閲覧所と市ホームページで行う。

  設計額などは、国が事前公表しておらず、県は予定価格の事前公表を実施している。市町村単位では官製談合防止の観点から事前公表している自治体とそうでない自治体とに分かれている。

  今後は市職員が設計額を事前に聞き出そうとする業者や関係者を想定し、きぜんとした対応が求められる。既に職員あてに文書通知をしているという。

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