タイトルは、そのまま、英語でタンポポの意。その葉の形状をフランス語で[dent de lion]、「ライオンの歯」に見立てたのが語源とのことです。百獣の王と小さな野の花の取り合わせはいかにもミスマッチですが、こんな物語も生まれるのです…。
ある日、彼ダンデライオンの許に届いた一通の手紙。それは、キリンのジェニファー夫人からの、ティーパーティーへの招待状。ところが、おめかしに入った理髪店で、本来意図せざるタンポポの綿毛のような髪型に。それをごまかすためにパーマネントを施し、さらにそれに合わせて上着を新調し、…見まごうばかりの姿かたちとなった彼は、会場の門口に立つのですが、さて?
この作品で語られるのは、「自分らしさ」。周囲の都合や流行に合わせた「自分」を演じたとして、その姿は、相手にはどう映るのか。気持ちは、伝わるのか。
本文では「だてライオン」と訳されていますが、語感もそのままに「伊達」=「ダンディ」、訳者の二重の仕掛けに、あっ、そうか、とひざを打ったりもさせられます。
【今週の絵本】『ダンデライオン』D・フリーマン/作、A・ビナード/訳、福音館書店/刊、1365円(税込み)5歳〜、(1964年)
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