■ 〈アートに合いに出掛けよう〉2 壁面に巨大な書 沢村澄子さんが個展
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沢村澄子さんと大作「GARTH=ちいさい 閉ざされた庭」(後ろ)、新聞紙に書かれた「その土地は黄色い」(床)
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雫石町の美術家、新里陽一さんが主宰しているアートスポット「N2スタジオ繁殖する静物〜YELLOW PLANT GALLERY」で個展を開いているのは、盛岡市の書家沢村澄子さん。会場は柱のない大きな箱形の空間。壁面には木の板が張られ、むき出しの梁(はり)が天井を彩る。「broken broken」と題された今展では、屋内展示作品の最大サイズに挑戦したり、梁の間に展示したり、新聞紙に書いたりと、型破りな制作に挑んだ。26点の意欲作が展示されている。
会場正面の壁面に展示されたのが、これまでに制作した屋内展示作品の中では最大の縦7・2×横9・5メートルの作品「GARTH−ちいさい 閉ざされた庭」。詩人白石かずこさんの同名の詩の一部を1・5リットルの薄墨を使って表現した。
宗教や観念、男らしさ、女らしさ。そんな「人を縛るものはいらない」という内容。人はよく集団をよりどころにして、他者を排除したり圧したりする。庭はエゴを指し「小さな閉ざされた庭なんていらない」としている。
「白石作品の中で最もスケールの大きい作品」と沢村さん。人を縛ることなく、互いの自由を認め合おうとする趣旨に共鳴して完成させた。
今回初めて挑戦したのは、新聞紙の上に書くこと。白石さんの詩「その土地は黄色い」を、3×10メートルのサイズに張り合わせた新聞紙に書いた。制作しながら記事の内容が自然に頭に入ってしまったため、時勢や世相からの影響を受けて作品が生まれた。
出来上がった作品を壁面に展示してみると、各作品がテリトリーを持って取り澄ましていると感じた。その冷たい関係性を壊したいと、新聞に書いた作品を切り分けて、床や壁の余白に張り付けた。会期中、来館者参加型ワークショップとして、切り張りする作業を行いたいという。
沢村さんにとって展示スペースは壁面の4面だけではなく、床も天井も含めて6面。今展では天井の梁の間にも展示し、見上げる形での作品鑑賞の方法も提案している。
沢村さんは「人間が信じているものに疑問がある。それが人を縛っているのではと思う。常に常識を裏切りたい」と話す。
31日まで。午後0時半から同5時。火曜休廊だが5月6日は開廊。同町源大堂68の2、電話番号019−692−0948。 |
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