2008年 11月 25日 (火) 

       

■  新駅設置へ高まる声、JR田沢湖線の前潟地区で 盛岡市は今後、可能性を検討へ

     
  大型店の立地と住宅地の人口増加で新駅設置が求められている前潟地区  
 
大型店の立地と住宅地の人口増加で新駅設置が求められている前潟地区
 
  盛岡市のJR田沢湖線の前潟地区を中心に新駅設置の要望が上がっている。土渕地域活動推進協議会(伊東徳也会長)は今月、盛岡市と市議会に対して新駅設置を陳情した。前潟地区には大型店が集積し、宅地造成が進んで駅勢範囲が大きく見込まれる。盛岡市の総合交通計画には盛岡駅−大釜駅間で前潟地区の新駅が盛りこまれており今後、設置の可能性について検討する方針。JRは採算性や現行ダイヤとの兼ね合いを踏まえて、新駅の可能性を慎重に見極める見解を示している。

 同協議会は10日に、市と市議会に土渕、上厨川、平賀新田、長橋、前潟、谷地上の各町内会で新駅設置の陳情書を提出した。伊東会長は「盛岡では本宮地区や当地区の人口が増えている。交通機関は電車利用した方がCO2削減などの点から社会のためになる。盛岡が活力ある30万県都であるために、よその町から盛岡に来てショッピングする環境を整えなければ」と話し、新駅にさまざまな可能性を見いだす。

  同協議会が最初に新駅設置を陳情したのは桑島市政時代の2000年。8年越しで運動してきた。前潟自治会副会長の土田健治さんは新駅について「土渕団地の近くに立つと団地住民は買い物や通勤通学に非常に便利になる。雪が降っても列車は間違いなく駅に着く」と話し、鉄道の定時性に期待する。

  団地造成後30年以上たち、5年前には前潟に大型SCが立地するなど、地域を取り巻く環境は大きく変化しているという。

  土田さんは「団地ができて32年たち高齢化しているので、バス停を使うより近くに駅があればいい人は多いのでは。イオンができて周辺はがらりと変わり、交通面から言うと少し危険な状態」と話し、交通混雑解消の面からも鉄道利用を求める。

  住民の中には「電車が停まれば便利なことは便利だが、通勤客が何人増えるだろう」「IGRの駅を見ると、青山は利用され、巣子はあまり利用されていないようなので、駅はよく検討した方がいい」などの声も聞かれる。

  盛岡市の総合交通計画には田沢湖線の盛岡駅と大釜駅間に新駅設置の構想があり、IGRの玉山区下田地区、JR東北本線の仙北−岩手飯岡間とともに、市内の鉄道交通の新しいキーポイントに位置づけられている。盛岡市建設部交通政策課の古山裕康課長は「駅を設置してどのくらい乗るか、採算的に可能か、技術的に可能か、費用の問題などがある。順次、周りの土地利用の状況を見て可能性を検討しなければならない」と話す。

  JR東日本盛岡支社の中井雅彦支社長は新駅設置について、「駅を作ったとき利用してもらえるか、その前に地形的、物理的に設置出来るか。収支が赤字になっても困るので、それなりのお客があるかどうかということを見なければならない。また停車したとき、ほかの列車への影響がどのくらいあるのか検討して、OKであれば設置する」と話す。

  同区間の1日の現行ダイヤは上り12本、下り13本で朝夕に集中している。利用促進には昼間ダイヤの緊密化が求められる。JRとしては秋田新幹線など現行ダイヤへの影響も勘案して、慎重に検討する姿勢を見せている。

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