2009年 1月 15日 (木)

       

■  県内工学情報系学生、県内希望は3割超す 就職志向生かせず

 県は、県内の工学・情報系の学生を対象に県内への就職意識に関する学生アンケートを初めて実施した。県内就職志望者は30%を超えたが、近年の県内就職率は20%で推移していることから、希望を持っていてもその通り就職していない実態が明らかになった。県商工企画室では、長い目で見た将来の生活や働き方についての判断材料の提供が不足しているとしている。

 調査は高度技術者の県内定着に向けて課題と必要な施策を明確にするのが目的。本県のものづくり産業における研究開発部門の誘致を促進していくため、この結果を高度技術者の地元定着への取り組みに生かしていく。

  調査は昨年10〜11月、岩手大学工学部3年、県立大学ソフトウエア情報学部3年と大学院1年、一関高専4年を対象に実施。回答数は484人。うち284人が県内出身者となっている。

  本県で就職したいと思うかという質問に、岩手大学は40%、県立大学が34・9%、一関高専が29%の希望。岩手大学では県外出身者も12%ほどが希望し、県内志向が他校より強い。

  就職したい地域を聞いたところ、3校の県内志望者は30〜40%程度。関東が20〜30%、宮城県が15%などとなっている。岩手大学は関東地区への希望が最も高いものの、ほかの学校に比較すると割合は低く、東北地域への希望が高いため、地元志向の強さがうかがわれる。

  県内就職希望の理由に関しては住みなれた地域であることが最も多く35%〜55%、環境が良く生活しやすい、親や親族がいる−のそれぞれの回答は、大半が20%台。就職したい企業等があるというのは低かった。

  さらに県内就職の際、あればいいと思う機会を尋ねると、企業情報提供の充実が多く、経営者等の声を聞く機会、企業見学の機会が続いた。

  県外で就職したいという理由は、本県以外での生活希望が最も多く、都市圏有名企業を希望、給料等が劣っている、出身地に帰りたい−などが続いた。

  結果について、同室では志望と実際の結果に乖離(かいり)がみられるとし、学生が県内ものづくり企業について、入り口の部分での情報を持っておらず、触れる機会も少ないと推察。さらに本県の生活環境の良さや大都市圏にはない地方での生活の利点や魅力の訴求や、企業への理解促進を図るなど、長い目で見た将来の生活や働き方についての判断材料の提供が不足しているとみている。

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