2009年 1月 19日 (月)

       

■  流行したら盛岡圏域で死亡2400人 新型インフルで県立中央病院副院長が講演

 県立中央病院健康講座が18日、盛岡市中ノ橋通のプラザおでってで開かれ同病院の武内健一副院長と三上仁小児科長がインフルエンザについて講演した。新型インフルエンザが流行した場合、盛岡医療圏では12万人が発症し、受診者は6〜10万人になるとみられる。1日当たり400人が入院し、700人〜2400人が死亡すると予測されている。インフルエンザの予防にはタミフルやリレンザなど効能薬の適切な処方が必要で、市民の自助による防疫が一番と、新型の流行に警鐘を鳴らした。

 講座には市民約60人が参加した。武内副院長によると「普通のインフルエンザと違うのは、普通(のウイルス)はのどの奥が好きなのに肺の奥の方を好む。起こる場所が全く違う」という。

  流行した場合、盛岡医療圏で4分の1が感染するとの予測値を紹介した。

  東南アジアでの発症と治療の現状について紹介し新型のワクチンについては「日本で6千人ほどの人に試しに打ってみたが、どうも抗体価が上がらない。わたしたちが普通に打っているワクチンより力が足りない。事前接種の是非が言われている。国のメンバーの先生も検証が必要でやたらと打ってはいけないのではないかと言っている」と述べ、現時点では決め手を欠いていることを指摘した。国内では新型の効能薬として富山化学のT−705という薬品開発が進められているという。

  県内での対策については「県央保健所や盛岡保健所を中心に対策会議が開かれている。2、3回は開かれたが、まだ誰も見たことがないのでどうしたらいいか全く分からない。4月から災害医療部ができた。これは災害であるとして、うちの病院独自のマニュアルを作った。岩手県で一人発症したらどうするか、何人出たらどうするとか。岩手県医師会、盛岡市医師会と協議しながら対策を作る」という。

  新型が発生した場合は外出自粛が求められる。「新型インフルエンザが発生した場合、一般住民がどう行動するかという研究もされており、100人のうち5人は仕事が大事だと出るようだ。47%は自粛してくれるだろう。外に出ないことが大切だ」と述べた。

  「首都圏では都心で一人発症すると10日間で10万人に感染が拡大すると言われている。九州や北海道でも感染者が出るかもしれない。きょう東京で発生したらあすにも盛岡に着くかもしれない。潜伏期は1日くらいと言われている」と警告。

  「まず自分の身は自分で守る。マスク、うがい、手洗いをする自助。次に隣近所や周りの人たちと守る共助が必要、最後に国や県による公助になる。英知を結集して何とかしなければと思うし、ワクチンももうひとつ開発されている」などと述べた。通常のインフルエンザについては町田市の院内感染で死亡者が出たことなどを踏まえて、空気の乾燥に注意するよう求め、タミフルに対して抗性を持つウイルスの発生を警戒した。

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