2009年 1月 20日 (火)

       

■  盛岡市が国保税を据え置きへ 歳入不足分は財政調整基金を投入

 盛岡市は09年度国民健康保険税について、08年度の税率を見直しせずに据え置く方針だ。19日の国民健康保険運営協議会で谷藤裕明市長が明らかにした。世界的な景気悪化と雇用難などの情勢下、国保税滞納で収支見通しは厳しいが「今引き上げる時期にない」と判断。市民生活の不安解消を優先した。原資は同会計の財政調整基金2億円を全部取り崩して充当する考え。

 現行の保険税は今年度の税額モデルによると、2人世帯で給与収入240万円、給与所得150万円、低所得者への軽減率1・0の場合、医療、後期高齢者医療制度への支援金、介護3区分の合算額が旧市域で24万7千円、玉山区で22万9千円。資産割は今年度から廃止された。

  これを年金収入240万円、年金所得120万円に置き替えると、3区分の合算額は旧市域が20万9500円、玉山区が19万6千円。07年度と比較すると給与、年金いずれも旧市域が引き下げ、玉山区が引き上げられた。

  玉山区とは合併時に2011年度の統合に向けて不均一課税とされているが、新年度は据え置かれる。

  今年度の国保決算(玉山区含む)は歳入が247億8595万円、歳出が246億5054万円で、差し引き1億3541万円の黒字決算で、翌年度に繰り越される見込み。

  今年度は75歳以上が後期高齢者医療制度に移行するなど国保対象者に変動があった。このため歳入のうち保険税は予算に比べて約1億3千万円少ない57億9272万円と見込まれている。歳出のうち保険給付費は約170億円で予算とほぼ同額だった。

  編成作業中の09年度予算(同)は歳入歳出をそれぞれ244億6731万円と見込む。歳入の保険税は57億8583万円、歳出の保険給付費が170億6136万円とそれぞれ算定している。

  税率据え置きに伴い基金を取り崩して対応する一方、未納者、滞納者も多い。今年度分は12月末時点で収納率62・4%と前年同月比3・9%、過年度分は10・6%と0・2%それぞれ少なくなっている。これに伴い収納対策における目標収納率を今年度分86%、過年度分を15%と設定した。

  19日の国保運営協では委員から「収納率を100%とすれば料率設定の変更(引き下げ)もできる。過年度分は85%も原資があるのに15%しか使えない。被保険者の負担割合軽減につながるよう期待する」と収納対策の実効性向上を求める声が出された。

  中里誠・市民部次長兼国保年金課長は「引き下げまではいかないが市民生活の不安に配慮した。市財政も厳しいが、今年度の繰越分も使いながら対応する。収納対策は負担と給付の公平性の観点から必要と考えているし、医療費の抑制にも努めなければならない」などと話している。

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