2009年 1月 21日 (水)

       

■  〈県立病院無床化〉紫波郡医師会が対案 終末期専門病院に

 県立病院等の新しい経営計画案について6カ所目の地域説明会(県医療局主催)が19日夜、紫波町桜町のナックスホールで開かれた。紫波郡医師会(平井博夫会長)は、紫波地域診療センターに入院ベッドを残すため、終末期医療専門病院とし、医師会から医師派遣に協力することを提案した。田村均次県医療局長は「別の形で運営するということは全くゼロではない」と、ベッド存続の可能性に初めて言及した。医師会は26日夜、紫波町内で開催予定の懇談会の場で正式に提案する。

     
  対案を説明する紫波郡医師会の渡辺立夫副会長  
 
対案を説明する紫波郡医師会の渡辺立夫副会長
 
  紫波郡医師会を代表して渡辺立夫副会長が、郡内にある入院施設の中で、亡くなるまで診療を行えるのは南昌病院と紫波地域診療センターだけで、希望者に対して十分なベッドを確保できない現状を説明した。

  その上で「紫波地域診療センターの置かれている状況と地域の需要を考え、診療センターを無床化するのではなく、一般外来や救急医療をやめ、終末期医療の病院にしてはどうか。外来をやめることで常勤医や当直医の負担は著しく軽減される。当直医の確保が問題となるが、医師会の休日当番医を当直医にできないか。翌日の診療がない土曜日の夜なら協力できる」と無床化に対する対案を示した。外来は紫波郡内の開業医で対応することを提案した。

  町内の特別養護老人ホーム2施設の入居者のほとんどが介護度4以上。こうした人たちは県立中央病院などでは長期入院が難しい。終末期医療専門にすることで、入院ベッドが確保され、最も必要な介護度の高い高齢者を守ることができる。

  田村医療局長は「紫波郡は他地域と比べて良い医療資源をたくさん持っている。県立病院の医師と持っている資源でやっていくのは、今の体制では難しいと言ってきた。別の形で運営するということは全くゼロではないと思っている。専門的なことなので提案を改めて聞きたい」と、前向きの姿勢をみせた。

  説明会には町内各地から約350人が参加、多数の町民が計画の撤回を強く求めた。

  最後に紫波地域の医療と福祉を守る会の及川剛代表が「達増知事は新しい経営計画案に対し、地域住民に知事自ら出向き説明すると明言していた。6回の説明会で知事が姿を見せなかったことは他市町村住民同様に納得できるものではない。住民に理解できる答えを示してほしい。達増知事は入院ベッド無床化に反対していたはず。6地域住民の声に耳を傾け無床化撤回を決断し、その上で住民と地域医療を守る話し合いを深めることを望む」と述べ、申し入れ書を田村医療局長に提出した。

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