2009年 1月 30日 (金)

       

■ 戦時体験つづる67編 「孫たちへの手紙第9集」

     
  「孫たちへの手紙第9集」  
 
「孫たちへの手紙第9集」
 
  「孫たちへの手紙第9集」(県老人クラブ連合会監修)がこのほど、同刊行委員会から刊行された。県内在住者が戦時体験などをつづった67編が掲載されている。

  第1章「外地での戦時体験」では川村茂さん(85)が「絶望の地獄からの生還」を寄稿。ニューギニアでマラリアや下痢に苦しみながら壮絶な戦闘を体験した日々を振り返り「ニューギニア戦線の極限状況で、最後の情けない人間に失墜していくのを見せられ、愕然(がくぜん)とする思いに打ちひしがれた」とつづった。

  豊田邦雄さん(82)は「シベリアでの抑留生活」で、シベリアの収容所に送られ、栄養失調や病気と闘いながら死体処理や原生林の伐採などに従事したことを書いた。

  第2章「内地での戦時体験」では阿部キミさん(80)が「戦時から終戦まで」を発表。学徒動員の後、国民学校の教員助手として勤務したことを踏まえて「当時の苦難の時代があったから今の幸せが有るので、この平和に溺(おぼ)れないように時々昔の先人達の苦しみを思い起こしてほしい」と呼び掛けた。

  編集委員長の飯岡和夫さんは「ある時はたんたんと、ある時は厳しく、ある時は心に沁(し)みることばで言い聞かせるように−語る中身は違っても訴える力は変わりません。戦前・戦中・戦後を歩んだわたし達世代が、孫達へ何を語ればいいのか、この手紙は『孫達への玉手箱だ』と思いました」と言葉を寄せている。

  A5判、267ページ、定価は1400円(税込み)。問い合わせは岩手自分史発行センター内「孫たちへの手紙」刊行委員会(電話番号019−641−0671)まで。

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