2009年 2月 15日 (日)

       

■ 盛岡市で生活保護世帯が急増 100人に1.2人の割合に

 盛岡市によると、市内で生活保護を受給する世帯は1月単月で2644世帯、3773人で、1千人当たりで示す保護率が12・58‰(パーミル)を記録し、100人に1・2人が生活保護を必要としていることが分かった。世界金融恐慌が起きた昨年10月以降、申請件数が増加。所管の生活福祉課では3月には13‰に到達する可能性があるとみている。96年度から7年連続で増加しており、来年度以降、さらに増加の一途をたどると推計している。

 過去の年平均保護率を見ると、85年度(昭和60年度)に11・78‰と高率だったが、96年度に4・26‰と底を打つと、再び増加に転じた。05年度に10‰台を超え、07年度は2345世帯、3325人で11・08‰だった。

  今年度の月別では4月に2454世帯、3492人から毎月受給世帯が増加。8月に2500世帯を突破。世界金融恐慌が起きた10月には2552世帯、3637人、保護率12‰台を超えて以降、さらに増加している。

  月平均の相談件数は116件、申請件数が41件(ともに昨年12月末時点)で、相談自体は前年度と大差ないが、10月以降に申請件数のみが増加している。貯蓄や保険などの審査を経て保護開始となるのは37件で、主に対象になる高齢者の死亡などで廃止となる世帯数を上回っている。

  1月に入ると、相談件数が153件と4月以降最高となった。申請件数も71件と12月より15件増え、今年度前半の単月の2倍にまで膨れ上がった。

  生活保護受給者の年齢構成を見ると、50歳代以上が全体の6割以上を占める。内訳は50歳代、60歳代、70歳代以上がそれぞれ約20%。6歳から14歳まで、40歳代がそれぞれ10%未満。20歳代が3・5%、30歳代が7・31%と低い比率だが増加傾向にあり、雇用の悪化が主因とみられる。

  受給者のうち高齢者が35%を占めるが、全国平均の40%を下回っている。これは大学など高等教育機関が多いため市全体に占める高齢者数が抑制されている同市の特殊事情だという。それでも高齢化率が高まれば、年金以外に所得のない層が増えることになり、受給世帯はさらに増えると予想される。

  国が定める生活保護支給における最低生活費は年齢と世帯の人数(生活扶助)により異なる。これに住宅扶助や児童生徒がいる場合の学費などの加算が別途ある。

  たとえば、20〜40歳代の単身者は生活(食費、光熱費、冬季の暖房費含む)、住宅の両扶助を合わせて12万3010円が生活保護基準額となる。20〜40歳代の夫婦と0歳、5歳の子供がいる家庭の場合は基準額23万4千円。仕事・パートによる収入や親族の仕送りなどがあれば、基準額からそれらを差し引いて支給される。

  生活保護の財源は、国からの3分の2と市の持ち出し3分の1。07年度決算では53億円を計上。今年度は決算見込みで55ないし56億円と試算している。

  同課は「現下の社会経済情勢にあって盛岡に製造業はほとんどなく、その影響が出ていないが、国全体の景気低迷には勝てず、バブル崩壊以降の好況も地方まで波及しなかった。さらに(世界金融不況)以前よりも生活に切羽詰まった世帯が増えている」と話している。

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