2009年 2月 19日 (木)

       

■ 〈北Gのライブトーク〉75 北島貞紀 ベックとクラプトンの違い

 3大ロックギタリストと呼ばれる、エリック・クラプトンとジェフ・ベックが初めて競演することになった(後の一人はジミー・ペイジ)。たまたま二人の来日公演が重なったことによる、夢の競演である。

  二人ともイギリス出身、年齢も1歳違いで、ヤードバーズという伝説のバンドで、クラプトンが脱退した後に入ったのがジェフ・ベックであった。

  クラプトンの経歴は華麗である。何度か味わう苦悩や悲劇さえもドラマチックである。

  親友のジョージ・ハリスンの妻であったパディ・ボイドへの思いをつづった「いとしのレイラ」。そして自分の息子を亡くした悲しみは「テアーズ・イン・ヘブン」にこめた。

  名声を博した後、1970年代には薬物中毒、80年代はアルコール依存症、愛妻パディとの別離などを経験するが、クラプトンはそれを乗り越えてまた音楽の世界に戻ってきた。

  クラプトンのヒット曲といえば、前述の2曲のほかにも、クリーム時代の「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」をはじめ「アイ・ショット・ザ・シェリフ」「チェンジ・ザ・ワールド」と次々に出てくるのだが、さてジェフ・ベックというと…曲が出てこない。

  確か、1、2枚はレコードも買ったはずなんだけどね。なぜなんだろう?

  ずばり言うと、歌ってないからなんだね。ジェフ・ベックは「孤高のギタリスト」と呼ばれてギタリストとしての評価は高いけど、インストールメンタルが中心なので万人受けしないのだ。(ジミー・ペイジは3大ギタリストの中で、技術的には二人に劣るといわれているけど、彼のバンド、レッド・ツェッペリンのレコードセールスは群を抜いている)

  クラプトンは自ら歌い、ペイジは歌をサポートし、ベックは歌を拒んだ。この3人の偉大なギタリストが還暦を越えて、それぞれのスタイルで活躍していることがなぜかうれしく思える。

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