2009年 2月 23日 (月)

       

■ 盛岡県士族3465人「明治三年戸籍」を解読、発刊

     
  古文書をひも解いて解読する小原泰賢さんら学芸ボランティア  
 
古文書をひも解いて解読する小原泰賢さんら学芸ボランティア
 
  盛岡市中央公民館(奥嶋正克館長)の学芸ボランティアが中心となって編集した「明治三年戸籍」が刊行された。03年からボランティア22人が手がけ、ようやく完成。名字や居住地からでも戸籍が検索できるように一覧表にまとめた。

  同書は同館が所蔵する南部家旧蔵文書。兵部懸が徴兵資料として作成したものといわれている。盛岡県士族が対象で1309戸、3465人が記載されている(2冊欠本)。戸籍は盛岡藩の版籍奉還(1870年7月)後に改正されたので、士族の居住地は盛岡市中心部に限らず、沼宮内村や下似内村、遠くは大阪府まである。

  ■学芸ボランティア

  これらの解読の任務に就いたのは同館の学芸ボランティア。郷土資料展示室の維持管理、資料整理、展示ガイドなどを目指し、97年度から養成を受けている。同書の刊行は「盛岡藩南部氏宛老中奉書類調査報告書」に次ぐ2冊目の調査報告書。資料をまとめた小原泰賢さん(71)は「ただの戸籍だが、ここからは多くのことが分かる」と解説する。

  戸籍は南部等氏の1万2712石を筆頭に千石以上の藩士が14人。だが、多くは60石以下の士族(1199人)。

  また、戸籍に記載された名字をカウントすると、1位は工藤(43戸)、2位は栃内(24戸)、3位は太田、高橋(各20戸)、5位は久慈、佐藤、鈴木(各19戸)。資料の中には新渡戸稲造やその祖父傳なども見つかる。

  資料は整理の仕方によってさまざまな顔を見せる。世帯主の住居地の分布では仁王村280戸が最も多く次いで東中野村231戸、上田村と志家村が各119戸。改姓した当住(世帯主)の氏名や年齢分布、当住の死亡、隠居による家督相続などについても分類した。

  現在、学芸ボランティアは次の資料「御番割遠近帳」を読解している。

  同書は非売品。市内の図書館や博物館などで閲覧できる。

  資料整理の学芸ボランティアは月に3日間。ほかに展示ガイドなどもある。今年度もボランティアを募集。説明会は4月11日午前10時から同館で行う。問い合わせは同館(654−5366)へ。

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