2009年 5月 20日 (水)

       

■ 主会場は北上が「適」 国体県準備委専門医が評価調書

 第71回国体岩手県準備委員会第8回総務企画専門委員会(委員長・佐々木正春県体育協会理事長)は18日、2巡目岩手国体の開閉会式会場を北上総合運動公園陸上競技場が適しているとする内容の選定評価調書をまとめた。25日の準備委常任委員会へ答申し、同日にも開閉会式の会場が決まる。とりまとめに当たっては、主会場地を盛岡市の県営運動公園陸上競技場とするか北上とするかに議論が集約された。盛岡市は、国体だけではなく将来を展望した整備を主張したが、調書の核心である結論部分には盛り込まれなかった。

  調書の結論となる開閉会式会場の選定について、検討結果は次の@〜Bになる。

  @北上で開・閉会式、陸上競技を開催することについては、国体開催の基本的考え方である「簡素・効率化」の方向に沿ったものとなり、既存施設についても、施設面での開催要件を満たし、式典運営上も問題はない。

  A県営運動公園陸上競技場については、(日本陸連)第1種公認として整備されれば、施設面での開催要件は満たすと考えられるが、式典運営上は、周辺地域の交通渋滞、オープンスペースの確保、式典参加者の動線の錯綜(さくそう)などの課題がある。

  B盛岡(開会式)と北上(陸上競技、閉会式)との分離開催案については、両会場で仮設施設の設置が必要となるなど、非効率である。

  佐々木委員長は終了後、結果は北上開催の方向かとの記者の質問に「その通りです。8回の専門委員会の議論で集約された」と答えた。

  盛岡市側は同日の委員会でも、菊地誠教育部長が出席して見解を説明した。しかし、盛岡開催でなければならない積極的な理由を求める委員の見解を覆すまでには至らなかった。委員からは盛岡市が同日示した考えなども調書の中に加えるべきとの意見もあり、委員長と事務局で参考の項で加筆を調整するが、核心部分は変わらない。

  盛岡市などが唱えている国体開催だけでなく、国体を機にした高規格整備により、国際、全国大会の開催も可能な将来にわたった活用とスポーツ振興の観点は一部意見や参考記述にとどまっている。

  委員からは「土俵の違い」「ファクターの違い」との発言もあった通り、将来的な県内運動施設の整備や活用といった展望は、結果的に結論から外された。盛岡市の主張が説得力を欠いた面も否めない。

  佐々木委員長は「常任委員会で方向性を決めて7年後の国体に向けて進んでほしい。国体は全県を挙げて広域にやるものであり、一つにまとまったと感じている」と、25日での常任委員会に専門委の意向を伝え、結論が出ることを期待。

  「経済的な状況も考慮しなければならない。前回から盛岡市でなければできない理由というところに視点を置いてきたが、国体を契機とした県のスポーツ振興、高規格の施設をということが潜在的にあり、そこを払しょくできないので難産だった」とも語った。

  菊地教育部長は「専門委では開閉会式をどこでやるかという議論に対し、市では県営運動公園陸上競技場を1種公認にして活用して、国体の開閉会式もできるならやりたい。主会場を盛岡に誘致するだけではなく、できあがった施設をどう活用していくか、子供たちに伝えていくかを根底に終始一貫して主張してきたが、この場は施設の要望を聞いてもらえる場ではなかった」と無念さを語っている。

  今後の対応については「市民団体が頑張っている。時間は短いが、市の考えていることを市民、県民に十分伝えていきたい。25日の常任委員会まで頑張っていきたい」と話した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします