2009年 5月 23日 (土)

       

■ 〈新型インフル〉県内宿泊施設やきもき 修学旅行キャンセルの動き

 新型インフルエンザで国内感染者が確認され、関西圏から本県を訪れる修学旅行のキャンセルが一部、出ている。修学旅行は連休前後から梅雨入り前までが一つのピーク。今後感染者が各地で確認された場合のキャンセル急増を観光関係者は懸念する。宿泊客減少は全国各地で起こりうるが、昨年2度の大地震で風評被害に見舞われた本県では2年連続の災難になりかねない。

 盛岡市観光課の説明では、本県を訪れる修学旅行はほとんどが東北、北海道で、関西圏は一部だという。修学旅行は4月から梅雨入り前、10〜12月のピークが2度ある。

  花巻市の花巻温泉は経営4施設のうちホテル千秋閣など3施設で修学旅行を受け入れている。5月には5千人、6月には6千人規模の入れ込みがある。21日までに関西圏2校、東京1校の中学校計3校、400人分のキャンセルがあったという。

  同社の担当者は「関西2校は毎年来ていただいており、9、10月に延期される。逆に関西圏の修学旅行をキャンセルし同じ日程でこちらに来る東京の学校もある。これから東京で感染者が出て、中学校が延期や自粛となれば非常に厳しくなる。早く収まっていただくのを願う」と話す。

  盛岡市繋のつなぎ温泉観光協会事務局では「関西からの修学旅行客はゼロではない。複数の加盟施設でキャンセルの話がある。新型インフルエンザは弱毒性であり、季節性の対応でいいはず。通常のインフルエンザ対応と同じだと強調し、役所が率先して情報提供するべき。このままだと昨年の大地震の風評被害の二の舞になる」と懸念する。

  ホテル関係者によると、最近の団体旅行は部屋の定員にかかわらず2人1部屋で宿泊する傾向があり、部屋単価が低くて収益性が低い。これに対して修学旅行は客単価が低くても定員通りの部屋利用で収益性が高く「最上級の客」ともいえる。

  修学旅行は同じ施設に毎年宿泊する傾向が高く、新型インフルの影響で春から初夏のこの時期の利用を、一般客も含めて最も需要のある秋の紅葉時期に延期する場合も考えられる。ある旅行関係者は「付き合いがあるから単価の高い客を断っても受け入れるしかない」と説明する。

  八幡平市安比高原のホテル安比グランドの担当者は「大型連休後の今は一般の旅行が落ち着く時期で、新型インフルによるキャンセルで入れ込みが極端に減る状況ではない。メーンは北海道からで関西方面からの修学旅行は特にない時期。感染が全国に広がれば影響がないとはいえない」と話している。

  JTB東北盛岡支店の堀内紀孝営業課長は本県出発の旅行の状況について「団体旅行は幸いにも影響がなく、修学旅行は連休前まででピークが過ぎている」という。

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