2009年 5月 26日 (火)

       

■ 〈国体主会場〉準備委常任委が結論持ち越し 慎重審議求める声相次ぐ

     
  国体の開閉会式場選定について慎重審議を求める発言の相次いだ常任委員会  
 
国体の開閉会式場選定について慎重審議を求める発言の
相次いだ常任委員会
 
  2016年度(平成28年度)予定される2巡目岩手国体の県準備委員会第5回常任委員会(会長・達増知事、委員51人)は25日、盛岡市内で開かれた。開閉会式場と陸上競技場の選定について慎重審議を求める声が相次いだ。このため6月県議会前に再度常任委を開くこととし、次回以降に結論が持ち越された。しかし委員の中には「北上開催ありき」の県の姿勢を批判する声が多い。次回でまとまらなければ県議会での議論に委ねるべきとの声も出ている。

  同日は委員51人中、委任を含む47人が出席した。達増知事は欠席し、副会長の宮舘副知事が進行した。19日に「北上総合運動公園が適切」とする答申をまとめた準備委総務企画専門委員会(委員長・佐々木正春県体協理事長)の報告を受け、協議された。

  工藤大輔県議(総務常任委員長)が口火を切り「(盛岡開催を臨む)声は十分に理解するが、厳しい県財政で管理運営費もかさむ中、100億円の施設整備の緊急性があるか。施設が未整備の競技もあり、指導者育成や競技力向上の費用など、あらゆるバランスを考えるべき。専門委の結論は妥当で議論は十分尽くされた」と主張した。

  これに対して永野勝美県商工会議所連合会長(盛岡商工会議所会頭)は「専門委には県の課長が多く民間からの委員が少ない。果たして公平な内容になっているか。記述は北上ありきであり本当に議論が尽くされたか」と指摘した。

  佐々木博県議(議会運営委員長)は「各団体でも議論が分かれており、多数決で会場選定するのは酷だ。なお検討すべき余地がある」と主張。環境・エコ、同じ会場で開かれる障害者国体を踏まえたユニバーサルデザインに基づく整備視点が答申にないことを挙げた。

  「昨年2月の県議会では前の県教育長が県営運動公園陸上競技場の第1種公認維持と答弁した。どこでどう2種整備になったのかが不透明」とも指摘。

  川村登県市町村教育委員会協議会長(盛岡市教育委員長)は「国体に全県一致で取り組むためには県民が同じ方向でなければ成功しない。採決は時期尚早。会長の知事が前回も今回も欠席しており決定の延期を」と慎重な審議を求めた。

  県議会の渡辺幸貫議長、佐々木大和副議長も同調。永野会長は「後顧の憂いを残すべきではない。県民の理解を得られる決定をするべき」と訴えた。

  県は来年4月で県営の陸上競技場が第1種公認期限切れを迎えること、中央の競技団体が来年度視察に訪れることを理由に選定をそれまでに決めておきたいと説明。宮舘副知事はこれらを踏まえ、委員による採決は行わず「次回までに皆さんの意見を一つにまとめる」と結論の持ち越しを提案、了承された。

  佐々木専門委員長は「専門委は計8回の議論でかなり時間をかけて審議してきた。県営施設の将来ビジョンを踏まえてとなれば専門委に委ねられるべき内容か」と疑念を示した。

  委員として出席した谷藤裕明盛岡市長は報道陣に対し、慎重審議の必要性を改めて主張。議論の持ち越しについて「議論が不十分なら1回ということにはならないはず」との認識を示した。

  宮舘副知事は「これ以上は引き延ばせない。事務局に選定期限を詰めて聞く必要がある。採決による選定は避けたい。国体本番へ、しこりを残したくないが難しい選択を迫られる。なるべく早く県民挙げて準備する必要がある」などと話した。


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