2009年 5月 29日 (金)

       

■ 「町から高校消える?」 県立高校長期構想ブロック懇で不安の声

 第2次県立高等学校長期構想検討委員会が策定した、今後の県立高等学校の在り方についての中間まとめに対し意見を聴く、ブロック別懇談会が県内各地で開かれている。26日には盛岡ブロックの懇談会が県庁で開かれた。盛岡地区は進学校や専門高校のセンタースクールが集中する一方、周辺地域の高校では定員割れも目立つ。小規模校が地元唯一の高校となっている市町からは、早くも再編対象となることを懸念する意見が出ており、丁寧な議論が求められそうだ。

  懇談会には行政や産業界、PTA、市町村教委、中学校、高校などから約70人が出席。中間まとめに盛り込まれた内容を確認し意見交換した。

  中間まとめでは、さらなる生徒減少をひかえ、現行の基準で「すべての小規模校を維持していくことも限界に近づいている」と指摘。1学級40人、学校規模を1学年4〜6学級程度とすることが妥当としている。

  これに対し、八幡平市の田村正彦市長は「1学年4学級以上とされれば、あなたがたの町には将来、高校はなくなると宣言されているのと同じ。地元高校に対しては自治体も相当支援している。(現行の存続基準の)2学級の維持を守ってきた地元の努力をくむべき」と主張。雫石町の高橋公雄副町長も「高校の存在そのものが地域の活力になっている。小規模校の特徴的な部分をいかに生かしていくか慎重な検討を」と訴えた。

  紫波町の藤原孝町長は「病院の無床化問題でも、唐突に廃止計画が出されて地域が混乱した。高校の再編計画も早期に示し地域の理解を得る努力をすべき」、岩手町の民部田幾夫町長は懇談会のあり方について「大勢から総花的に意見を聞いて終わる会はいかがなものか。専門的に議論を深める工夫が必要」と指摘した。

  盛岡ブロックの高校の09年度入試の最終合格者数を見ると、盛岡市内の普通高校、専門高校と紫波総合、沼宮内では定員をほぼ100%満たしている。一方で葛巻、平舘、雫石は定員の7、8割にとどまる。地域全体の生徒数は将来的にさらに減少していくことが明らか。県内の私立高校13校中、8校が盛岡地域に集中している現状を考えても、それぞれの高校の役割を掘り下げて議論し、高校再編の方向性を探っていく必要がある。

  検討委員会のメンバーとして懇談会に出席した盛岡市の八巻恒雄教育長は「地域における高校の存在意義、学びの機会均等など今後、相当、議論を深めなければいけない」と感想を述べた。

  このほか、地域産業の即戦力となる人材養成機能の強化や中高・高大連携など、さまざまな観点から意見が交わされた。

  ブロック別懇談会は6月まで県内9会場で開催する。検討委員会は各地の懇談会の結果をもとに、今後の県立高校の在り方について最終報告書をまとめ、8月下旬に県教委へ答申する予定。


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