2009年 6月 2日 (火)

       

■ 「ゆたかさ」「つながり」「ひと」 新しい県の長期計画で基本的方向を答申

 県総合計画審議会(会長・藤井克己岩手大学長)は1日、次期県総合計画となる新しい長期計画の基本的方向について、達増知事に中間答申した。県民全体の基本目標を「いっしょに育(はぐく)む『希望郷岩手』」と掲げ、ゆたかさ、つながり、ひとをキーワードに実現を目指す岩手の未来と各政策や地域振興の展開方向などを示している。計画初年度から10年後の姿を描いている。県では中間答申を受け、今月中旬に計画素案を作成して公表し、広く県民から案に対する意見を募る。

  審議会では昨年10月、達増知事から同計画の基本的方向について審議を諮問されていた。盛岡市内で同日開かれ、中間答申案を協議し、藤井会長から達増知事に答申書が手渡された。

  全体の構成を▽岩手の今をみつめる▽「ゆたかさ」「つながり」「ひと」で岩手の未来を拓(ひら)く▽私たちが実現していきたい岩手の未来▽岩手の未来の実現に向けた各政策分野の展開方向▽地域振興の展開方向▽岩手の未来を切り拓く構想▽県政運営の基本姿勢−の7章立てとした。

  世界と日本の変化や岩手の現状と課題を踏まえ、重視すべきポイントを示す中では▽豊かな自然や社会環境など、地域色豊かな独自の価値にあふれており、これを岩手ならではの「ゆたかさ」として、守り、育んでいかなければならず▽その価値は人と人、人と地域などの「つながり」をはぐくみ、補完し合い、相乗効果を発揮していくことによってさらに高まる−としている。

  そのためには岩手の価値を創造し高め、価値に共鳴し、受け継ぐ「ひと」を育んでいかなければならないとして「ゆたかさ」など3つが重要と位置付けた。

  計画の核心となる目標では、県民の行動指針の意味合いを込め、県民総参加、オール岩手で推進する観点から「みんなの基本目標」と表現。「いっしょに育む『希望郷いわて』」を掲げ、岩手のこころを持つ「ひと」が、多様な「つながり」を持ち、岩手の特性を生かした真の「ゆたかさ」をはぐくみながら、「希望郷いわて」の実現を目指す方向性を示した。

  計画の推進により「県民一人ひとりが、共に支え合いながらいきいきと働き、安心して暮らし、楽しく学んでいくことのできる希望あふれる社会」を創造し、その実現する姿を日本、世界に示していこうと呼びかける。

  実現していきたい岩手の未来は、仕事、暮らし、学び・心の3つの分野ごとに、一人ひとりの姿と地域社会の姿の双方から描いた。

  各政策分野の展開方向は、実現したい未来の3分野を踏まえ▽産業・雇用▽農林水産業▽医療・子育て・福祉▽安全・安心▽教育・文化▽環境▽社会資本・公共交通・情報基盤−の7分野に分類。基本的考え方、政策推進の基本方向、(県民、企業・団体、大学・学校、市町村、県が)一緒に取り組みたい姿を示している。

  審議会では今後も11月の本答申に向け議論を深める。増田県政時代に策定した現総合計画は2010年度までが計画期間。現計画を生かした後期実施計画を達増知事の下、昨年1月に策定し施策を展開していた。

  県では新しい計画に前倒しして移行したい考えで、新しい長期計画の基本計画案を県議会12月定例会に提案し、議決後、すぐに新計画の下で推進を図る。計画期間は09年度から18年度までの10年間を想定している。

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