2009年 6月 4日 (木)

       

■ 〈お父さん絵本です〉261 岩橋淳 歯いしゃのチュー先生

     
   
     
  6月4日は「虫歯予防デー」。「虫歯」をテーマにした絵本は何冊かありますが、そのほとんどが歯についての知識や虫歯予防をテーマにしたもの。本稿3度目のご紹介、そもそもイラストレーター、マンガ家として名を馳せた(「漫画王」と称されたほど!)ウィリアム・スタイグの作品はさすがに一線を画していて、娯楽作品として人気を博しています。主人公たるネズミの擬人化の妙、微妙に震える(?)独特の描線。いい味、出てます。

  街の名医としてその名を知られた、歯医者のチュー先生。奥さんを助手に、毎日多くの患者を治療しています。けれど、診てもらうには資格があります。…それは、患者の口の中に入って診察・治療するチュー先生にとって「危険」でないこと。だから、猫はお断り。来客があると、二階の窓から往来を見下ろして、吟味されちゃう。

  だから、キツネの紳士が診察を乞うた時、チュー先生は考えてしまいました。本来なら、危険な相手として断るべきところ。しかし痛みに涙ぐむ患者を目の前に、医者としての良心が揺らいだりする。…さて、どこか油断のできないキツネを前に、チュー先生はどうするのか? ほのぼの、ドキドキの人気作です。

  【今週の絵保温】『歯いしゃのチュー先生』W・スタイグ/作、うつみまお/訳、評論社/刊、1365円(税込み)(1982年)


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