2009年 6月 6日 (土)

       

■ 〈保阪嘉内の短歌〉23 望月善次 Taraxacum Vulgare

 Taraxacum Vulgareなどいふ花
  のおほかた
  此(ここ)の草のうちにあり
 
  〔現代語訳〕Taraxacum Vulgareなどという花の大部分は、此処の草の中にあるのです。

  〔評釈〕「六月草原篇」十首〔『アザリア会雑誌』第一号(盛岡高等農林アザリア会、大正六年七月一日)〕の六首目。「Taraxacum Vulgare」は、学名表記であろうが、この方面に明るくない(というより、「無知な」が実態に近い。)評者にはほとんど歯が立たない部分。インター・ネットの助けを借りて「Taraxacum Vulgare」はどうもタンポポを指すのではないか〔http://www.naturfotograf.com/UV_TARA_VUL.html〕や「Taraxacum(タラクサカム)はアラビア語のtharakhchakon(苦い草)が語源)」の指摘が精いっぱいのところ〔http://www.k4.dion.ne.jp/〜mikhome/mura_yasa03.html〕。「短歌定型論」の上からは、「Taraxacum Vulgare」の訓(よ)みも見逃せない。「タラクサカム ウルガレ」かと思うが、短歌定型の上からは「ウルガレー(ガーレ)」等となるとありがたい。結論的に、次の句斬りとなる。「Taraxacum /Vulgareなど/いふ花の/おほかた此の/草のうちにあり」。
  (盛岡大学長)

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