2009年 6月 10日 (水)

       

■ 〈芸能ばんざい〉12 飯坂真紀 滝沢駒踊り

     
   
     
  南部と言えばせんべいと馬。古来から南部領は馬産地として名をはせて来た。平家物語の「宇治川の先陣争い」の場面で、源氏方の2人の武将が乗った名馬、生咬(いけづき)と磨墨(するすみ)はともに奥州藤原氏が源頼朝に贈った南部馬である。長い間、南部馬は最強兵器であり、最高級車だった。また平和な時代には農作業や山仕事などを助けてくれる大事な人間の友人だった。

  駒踊りは、東北北3県に伝えられてきた南部馬にちなむ芸能である。今回ご紹介する滝沢駒踊りは、もとをただせば旧大野村から玉山の薮川に伝えられた駒踊りが、昭和12年(1937年)県種畜場本場が滝沢村に移転する際に一緒に移されたものである。

  馬頭と枠を肩から吊って布をたらすだけで、まるで馬に乗ってるように見える仕掛けには感心してしまう。鈴を鳴らしながら踊る子供たちのかわいらしい馬に、ササラを打ち鳴らして先導する踊り手が付く。笛太鼓のお囃子(はやし)に乗せて輪を作り、集まったり散ったり、野山に遊ぶ馬たちをリズミカルに踊ってくれる。

  初夏の年中行事、チャグチャグ馬コの日には、出発地である滝沢村蒼前神社で朝早く踊りを奉納し、その後盛岡市内の2、3カ所で踊る。初夏の青空に馬コの鈴が鳴るのももうすぐである。

  ◆滝沢駒踊りの主な出演:チャグチャグ馬コまつり(6月第1日曜)、チャグチャグ馬コ(6月第2土曜)、滝沢村青少年郷土芸能発表会(例年2月)

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