2009年 8月 28日 (金)

       

■ 本県中学校の数学に課題 全国学力テスト

 4月に実施された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の集計結果がまとまり、県教委は27日、県内公立小中学校の状況について分析結果を発表した。知識に関する問題「A」、活用に関する問題「B」が出題され、小学6年生は国語と算数のいずれも全国平均を上回った。中学3年生は国語Aを除く、国語B、数学A、Bで全国平均を下回っている。全国に比べて家庭学習時間が短い、テレビの視聴時間が長いなど生活習慣でも前回同様の課題が明らかになった。

  全国学力テストは小学6年生と中学3年生が対象。本県の児童生徒は基本的な知識はおおむね理解しているが、知識を実生活の場面などに生かす「活用」の問題は正答率が低い傾向にある。特に数学の平均正答率はAが全国ワースト3位、Bがワースト4位と低迷している。

  本県の児童生徒の平均正答率は小6の国語Aが71・2%(全国69・9%)、国語Bが53・0%(同50・5%)、算数Aが80・0%(同78・7%)、算数Bが55・3%(同54・8%)。

  中3は国語Aが78・2%(同77・0%)、国語Bが74・2%(74・5%)、数学Aが57・9%(同62・7%)、数学Bが53・0%(同56・9%)。

  課題とされる数学を見ると、係数に分数を含む方程式など中1で学習する基本的な問題の正答率も低い。小6までの算数の基礎基本はおおむね理解されているものの、中学で学習する基本的な内容の定着には結びついておらず、小中の円滑な接続を図るための工夫が課題だ。

  県教委は小中の9年間を見通せるような算数・数学の指導カリキュラムを作成し年度内に各校に配布。基礎基本の要点や数学的な考え方を学年にかかわらず繰り返し学習できるよう指導の参考にしてもらう。

  一方、国語は算数や数学に比べ、力がついている児童生徒が多いが、報告文を読み、その内容をまとめたメモの中に調べた内容の一つを書くといった活用の問題の正答率が低い。普段の授業の中でも読み取った内容を必要に応じて関連付け、自分なりに表現したりする学習を増やしていく必要があるとしている。

  家庭学習は小6の場合、2時間以上が16・3%(全国25・7%)、1〜2時間が49・4%(同31・5%)、30分〜1時間が27・5%(同26・4%)、30分未満が6・8%(同16・3%)。

  中3は2時間以上が16・5%(同35・7%)、1〜2時間36・6%(同29・6%)、30分〜1時間が28・8%(同16・6%)、30分未満が18・1%(同18・0%)。

  小中学生とも2時間以上、勉強している割合は前回より増加しているが、30分未満の割合が小学生よりも中学生のほうが多い状況は改善されていない。

  テレビやビデオ、DVDの視聴時間は、4時間以上が小6で26・2%(同24・0%)、中3で22・2%(同18・3%)、3〜4時間が小6で24・7%(同21・7%)、中3で22・7%(同19・7%)。約半数の児童生徒が1日3時間以上、テレビやビデオを見ていることが分かる。

  読書は2時間以上が小6で4・4%(同6・1%)、中3で4・0%(同4・8%)、1〜2時間が小6で9・0%(同10・0%)、中3で7・5%(同7・7%)。 引き続き、学校や家庭、地域が連携協力し、生活のあり方を見直していく必要があるとしている。

  県教委は今年度、学校教育室に学力・授業力向上担当のチームを新設し、底上げを図っている。

  小岩和彦義務教育課長は「授業と家庭での学習がかみあってこそ力になる。家庭学習は時間の長さだけでなく、内容を吟味し授業と関連した課題を出すなど取り組ませ方にも工夫が必要。1年足らずで成果がでるものではなく、継続した取り組みが求められる」と話している。

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