2009年 8月 28日 (金)

       

■ 賢治の世界を刻む 佐藤国男さんが木版画展

     
  「雨ニモマケズ(ヒデリノトキハ)」  
 
「雨ニモマケズ(ヒデリノトキハ)」
 
  北海道函館市在住の佐藤国男さんの木版画展「宮沢賢治の世界を刻む」が30日まで、盛岡市中ノ橋通1丁目の中三盛岡店5階ギャラリーサロンで開かれている。賢治作品を題材にした木版画など48点が展示されている。

  「雨ニモマケズ」は農作業に励む人物とともに、賢治童話を構成する場面やモチーフを散りばめ、詩の文章を一緒に配置。「セロ弾きのゴーシュ(インドの虎狩り)」は夢中になってセロを奏でるゴーシュと、その演奏の勢いが起こす風に揺れる花やネコの姿を描いた。

  ガラス絵作品では賢治作品のほか、花やフクロウなどのモチーフも登場。ガラスの透明感をそのまま生かしたものから、一面を銀色で塗り込んで絵柄を描いたものまで多彩な作品が展示されている。

  佐藤さんは1952年北海道生まれ。高校卒業後に上京し、製本や家具製作の仕事をしながら、東洋大学仏教学科に学んだ。

  賢治作品に出合ったのは23歳のとき。都会暮らしに苦労していたころ、偶然手に取ったのが賢治の本だった。「すごく透明な世界。文章の行間に絵がみえるようで、これはまさしく絵のない絵本だ」と思ったという。

  80年に函館に戻り、大工業の傍ら、賢治童話を題材に木版画の制作をスタート。版木のほとんどはイチイの木を使用。和紙に墨1色で刷り、裏面から手彩色を施している。額縁も佐藤さんが1点ずつ作品に合わせて手作りしているという。

  同会場では函館市在住の水口議さんによる「北のガラス展」を同時開催している。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします