2009年 10月 7日 (水)

       

■ 年金から住民税天引き 今月20日支給分から

 65歳以上の公的年金受給者が納付する個人分の県・市町村住民税は、従来の振り込みによる普通徴収から、今月給付分の年金から自動的に天引き(特別徴収)される納税方法へ変更になる。地方税法改正に伴い県、市町村で条例改正された。これにより今月20日前後に支給される年金から住民税分を引き去られた額が受給者に振り込まれる。盛岡市の場合は県・市民税の対象者が1万8330人(7月5日現在)で、対象額が年間で約12億7千万円と見込まれる。

  納期は、これまで役所や役場、金融機関で納付書による振り込みなどで年4回(6、8、10、1月)だったのに対し、年6回(4月以降2月まで隔月)になる。初実施される今年度は6、8月に振り込みなどで年税額の半分が徴収され、10月から2月までの計3回で残りが天引きされる。

  対象者は、前年中の年金所得について住民税の納税義務を負う4月1日現在65歳以上の年金受給者。公的年金は社会保険庁、国家公務員共済組合連合会などの年金をいう。対象になる年金所得は老齢基礎年金。

  逆に対象外は▽老齢基礎年金の年額が18万円未満や天引き税額が同年金額を超える▽介護保険料が年金から天引きされていない▽基礎年金のうち非課税の障害年金、遺族年金を受給している|など。基礎年金から介護保険料、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料を差し引くと税額に満たない場合も対象外。

  住民税の天引きは、公的年金受給者の納税方法の簡略化や徴収の事務効率化を図るため東北都市税務協議会など地方団体が国に要望してきた。

  自治体側は、変更により受給者に振り込む手間が省けるとメリットを力説する。新たな税負担や手続きの必要がなく、納期が細分化されることで1回当たりの納付額も少なくなるなど利点を強調する。同時に収納率向上や滞納分の回収の手間が省けるという自治体側のメリットもある。

  しかし、天引き移行後、所在市町村からの転出、税額変更、年金支給停止になった場合は天引きが中止され、普通徴収に切り替えられてしまう。年金取得と別に給与所得を持つ対象者がこれまで年12回分割できた給与所得からの天引きができなくなり、年金所得へ一本化されるケースも出るなど改善点は多い。

  これまで普通徴収や給与所得からの天引きで納税してきた年金受給者には、今回の変更に納得のいかない者もいる。自治体側の主張するメリット自体もなかなか見えてこない。

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