2009年 10月 10日 (土)

       

■ 〈台風18号〉広範囲に局地的被害

     
  台風18号によって落ちたはせがけの稲穂を直す滝沢村の農家  
  台風18号によって落ちたはせがけの稲穂を直す滝沢村の農家  
  大型の台風18号から一夜明けた9日、風雨は収まったものの各地に被害のつめ跡が残った。県内で人的被害はなかったものの、収穫を間近に控えたリンゴなどの果樹、水田の稲、家屋の屋根が損壊するなどの被害が出た。被害の全容が分かるにはまだ時間がかかる見通しだが、これまでのところ、風の通り道に当たった個所など局地的に大きな被害が出ているようだ。

 県総合防災室が9日午後2時30分現在でまとめた被害状況によると、住家被害は一部破損が88棟(49世帯128人)、床上浸水が1棟(1世帯1人)、床下浸水が24棟(24世帯27人)。道路被害は全面通行止めが7カ所、片側交互通行が5カ所。学校関係では千厩高校ほか9小中学校で校庭内の電柱の損壊や雨漏りが発生した。

  避難状況は久慈市など3市村で92世帯244人に避難勧告が出されたが、既に解除されている。自主避難は盛岡市など5市町村で12世帯26人が一時避難したが既に全員が帰宅した。

■被害額

  9日午前8時30分現在の被害額は上水道が7施設で18万8千円、県庁舎などでは2施設で窓ガラスの破損や換気装置の転落があり64万円。そのほか、農業、水産、土木、学校などの被害額については現在調査中。

  農業関係ではパイプハウスの倒壊29棟、リンゴ落果被害、農業用倉庫破損など。漁港関係では海浜公園のマツ倒伏、臨港道路の冠水など。水産関係では養殖施設、水産施設および漁船の破損、土木施設では路肩決壊、のり面崩落など4カ所。学校関係では10小中高校で校庭内の電柱折損など。医療施設ではプレハブ物置の破損が1カ所。観光施設は2カ所。社会福祉施設は4施設でトタン屋根、瓦の破損などがこれまでに分かっている。

■盛岡市

  盛岡市によると屋根の一部がはがれるなどの住宅被害が53軒、小屋など非住家の被害も10軒発生。施設被害では乙部保育園、上田中学校、加賀野地区活動センターの3施設で屋根の一部が破損した。倒木などその他の被害は19件発生した。

  同市月が丘3丁目のアパートでは8日夕方に屋根が飛ばされる被害が発生し、1世帯4人が近くの公民館に自主避難した。同地区の店舗の人によると8日は強風が午後9時ころまで吹いていたという。店舗近くのエンジュの木も2本が風によって倒れた。当時の状況について「バリバリと音がするから外に出てみたら、トタンがはがれていた。おっかないくらい風が吹いていて、立っていられなかった」と振り返った。

■滝沢村・雫石町

  滝沢村の被害状況は住宅被害では滝沢、篠木、鵜飼、大釜、大沢の5地区で強風による屋根の剥離(はくり)や玄関ガラスの破損などが22棟、非住家被害は元村、篠木、滝沢、小岩井の4地区で物置、倉庫、産直など6棟の屋根が飛散した。倒木は大きなものは33カ所。村道などをふさいでいたものは既にすべて撤去が終わっている。

  雫石町は住宅の屋根破損が1棟、倒木は36カ所で発生したが、既にほとんどで撤去が完了し道路をふさいでいるものなどはない。

■JA新いわて

  農業被害ではJA新いわてによると農協、農家の施設に関しては大きな被害はこれまでのところ報告されていないとしている。農作物の被害については現在、取りまとめを行っている状態。管内では北部の一部で20〜30%のリンゴの被害が出ているところもあるが、風が山に遮られて強く吹いた個所など局所的なもので、被害がまったくない地域もある。米、果樹ともに甚大な被害には至っていないという。被害額などについては現在調査中で、詳細な結果が出るのは2、3日後になりそうだ。

■はせがけの支柱倒れる

  一方、滝沢村、雫石町などでは、はせがけしていた稲穂が支柱ごと倒れている水田も目立った。2週間前に収穫してはせがけしていたという農家の男性の水田でも、もち米の稲穂が台風の風で一部落ちた。本来であれば体育の日には乾燥が終わる予定だった。夫婦で水田に浸かった稲穂を改めてかけ直しながら「すごい風でした。自分のところで食べる分だから良かったけれど、また少し乾かさなければ」と話していた。

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